ボーイングが開発を進めている次世代大型機777Xの認証が前進した。米有力航空メディア「The Air Current(TAC)」が報じたもので、FAA(米国連邦航空局)は777-9の認証について、TIA(型式検査承認)の第4段階のうち、4Aの試験開始を承認した。日本では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が発注しており、認証作業の進展が注目される。

777-9の飛行試験機=22年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
TACによると、第4段階は4Aと4Bに分かれ、2025年11月に始まった第3段階と同程度の試験量を見込む。試験は複数の飛行試験機で並行して進めることができ、前段階の完了を待たずに次段階へ進めるという。
ボーイングは現地時間3月17日の投資家向け会議で、1月時点で第3段階の承認を得ており、次の承認も近いと説明していた。ロイター通信によると、ボーイングの社内メモでは量産機の初飛行を4月に計画しており、初納入は2027年を目指す。

777-9飛行試験機のコックピット=23年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

2023年のパリ航空ショーで飛行展示を披露する777-9=23年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
777Xは、メーカー標準座席数が2クラス395席の777-8と426席の777-9の旅客型2機種に加え、貨物型777-8Fの計3機種で構成。777-9から開発を進めている。FAAによる型式証明の取得が遅れており、2013年のローンチ時点で計画していた2020年から少なくとも7年の遅延が確定しているが、2月には777-9向けのFFS(フルフライトシミュレーター)とFTD(飛行訓練装置)が、FAAとEASA(欧州航空安全庁)から訓練用シミュレーターとしての初期認定(initial qualification)を受けた。
ANAHDの芝田浩二社長は今年1月、777-9についてボーイングと交渉を続けているとした上で、「(受領第1陣となる航空会社向けの納入遅延で)玉突きで遅れる覚悟はしている」とAviation Wireに述べていた。現在の予定では、ANAの受領は2026年度下期となる2027年1-3月期となる見込み。
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