エアライン, ボーイング, 機体, 空港, 解説・コラム — 2025年8月8日 14:21 JST

777X、5号機が初飛行 5年ぶり新造機

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 ボーイングの次世代大型旅客機777Xの5号機(777-9、登録記号N2007L、WH286)が、米ワシントン州シアトル近郊のエバレット工場に隣接するペインフィールド空港から初飛行した。量産仕様の機体で、新たな777Xが製造され、初飛行したのは5年ぶりとなった。

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

 初飛行は現地時間8月5日に実施。午前11時3分に離陸し、約2時間27分の飛行で操縦性や性能を確認した。操縦は777X主任操縦士のテッド・グラディ機長と、777-9プロジェクト・パイロットのマーク・ブラウン機長が担当し、システムオペレーターとフライトアナリストが2人ずつ計6人が搭乗した。

 初飛行はワシントン州上空で実施し、高度3万9000フィート(約1万1887メートル)、マッハ0.84(511ノット)に到達。午後1時30分にペインフィールドへ戻った。グラディ機長は「777-9は期待通りの性能を発揮した」と述べた。

 5号機は7月にロールアウトした後、燃料搭載やエンジンの試運転、地上走行試験などを経て初飛行に臨んだ。飛行試験4号機が初飛行したのは2020年9月20日で、約5年ぶりに新しい機体が初飛行した。

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社提供)

 5号機は量産仕様の機体で、塗装は白一色。今後は電磁干渉や落雷耐性の要件を満たすための地上・飛行試験を実施する。777-9の飛行試験機による飛行時間は累計4000時間を超えており、航空会社への初納入は2026年を予定している。

 777の後継機となる777Xは、メーカー標準座席数が2クラス395席の777-8と426席の777-9の旅客型2機種に加え、構造上の最大搭載重量118トン、有償搭載重量(ペイロード)112トンの貨物型777-8Fの計3機種で構成。777-9から開発が進められている。

 6月30日時点の受注残は551機。日本では全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が777-9を18機、777-8Fを2機発注済み。

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

初飛行するボーイング777-9の5号機(同社サイトから)

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