エアライン — 2020年3月6日 20:24 JST

JAL、国内線684便減便 13日から19日まで、38路線影響

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 日本航空(JAL/JL、9201)グループは3月6日、中国から感染が拡大した新型コロナウイルス(COVID-19)による需要減少により、国内線の一部減便を追加すると発表した。対象期間は13日から19日までの7日間で、羽田-福岡線など38路線に影響し、約11%にあたる684便が減便となる。また、前回発表した6日から12日までの7日間のうち、9日から12日までの4日間で、6路線42便を追加減便する。

—記事の概要—
9日から12日まで追加42便
13日から19日は684便
羽田以外の地方路線

9日から12日まで追加42便

新型コロナによる国内線減便が拡大するJAL=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 3月9日から12日までの減便路線は、今回新たに新千歳発着の関西と中部、青森、花巻の4路線を追加。羽田-新千歳と那覇の2路線は、減便数を増加させた。

 1日16往復32便運航する羽田-新千歳線は、期間中12便を減便。1日あたり最大で6往復12便を減便する。9日から12日までの期間中の減便数は、46便から58便に拡大する。12往復24便の羽田-那覇線は8便を減便する。1日あたり最大で3往復6便の減便となり、期間中の減便数は12便から20便に拡大する。

 新たに追加する関西-新千歳線は1日3往復6便、中部-新千歳線は4往復8便を運航。9日から12日までの4日間で、2路線とも1日1往復ずつ減便し、期間中の関西線は2往復4便、中部線は3往復6便となる。

 1日3往復6便ずつ運航する新千歳-青森と花巻の2路線は、青森線で2便、花巻線で4便減便する。

 JALは3月4日に、6日から12日までの7日間で29路線352便の減便を発表済み。今回発表した追加の42便と合わせると、33路線394便が減便となる。JALは1日あたり850便を運航し、今回の減便は計画値のおよそ7%に相当する。

13日から19日は684便

 3月13日から19日までの減便対象となる38路線のうち、6日から12日までと比較して追加となるのは7路線で、羽田発着が南紀白浜と北九州の2路線。このほか、関西・中部・福岡-那覇の3路線、福岡-松山線、鹿児島-屋久島線も追加となった。一方で前回は減便対象だった那覇-与論線と鹿児島-与論線は、対象から外れた。

 羽田-福岡線は、最も多い75便を減便。現在の1日17往復34便から、期間中は1日あたり最大で6往復12便を減便する。そのほかの幹線では、羽田-新千歳線は1日16往復32便から最大で6往復12便を減便。期間内は72便減便する。羽田-伊丹線は1日15往復30便から最大で5往復10便が減便となり、期間内の減便数は48便となる。羽田-那覇線は1日12往復24便から最大で3往復6便を減便し、合計で32便が減便となる。

 羽田発着の地方路線では、32便が減便となる熊本線が最多となる。羽田-熊本線は1日8往復16便運航で、期間中は1日あたり最大で3往復6便を減便する。羽田発着以外の地方路線では、ジェイエア(JAR/XM)が1日7往復14便運航する福岡-宮崎線が最多で、22便を減便。期間中は1日あたり最大で2往復4便が減便となる。

 このほか、羽田発着では高松(1日7往復14便)が26便、広島(1日8往復16便)が24便、宮崎(1日6往復12便)が22便、長崎(1日6往復12便)が21便、徳島(1日7往復14便)と大分(1日6往復12便)、鹿児島(1日8往復16便)の3路線が18便ずつ、旭川(1日4往復8便)と帯広(1日4往復8便)、青森(1日6往復12便)、岡山(1日5往復10便)の4路線が14便ずつの減便となる。北九州(1日5往復10便)は12便、松山(1日6往復12便)は10便、小松(1日6往復12便)は8便、高知(1日5往復10便)は6便、南紀白浜(1日3往復6便)は2便を減便する。

羽田以外の地方路線

 関空発着は新千歳(1日3往復6便)が4便、日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)の那覇線(1日4往復8便)は6便を減便する。

 伊丹発着はジェイエアの3路線が対象で、仙台(1日8往復16便)は16便を減便。鹿児島(1日7往復14便)が12便、長崎(1日4往復8便)は8便の減便となる。

 新千歳発着もジェイエアの3路線が対象で、花巻(1日3往復6便)が12便、仙台(1日5往復10便)が10便、青森(1日3往復6便)が6便を減便。北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)の丘珠-函館線(1日最大6往復12便)は16便、丘珠-釧路線(1日4往復8便)は8便が減便となる。

 中部発着は、新千歳線(1日4往復8便)を14便減便。期間中は1日3往復運航となる。JTAの那覇線(1日4往復8便)は、8便を減便する。

 ジェイエアの福岡-松山線(1日4往復8便)は10便を減便。JTAの福岡-那覇線(1日6往復12便)は4便が減便対象となる。

 鹿児島発着では、ジェイエアの奄美大島線(1日8往復16便)が20便、日本エアコミューター(JAC/JC)の屋久島線(1日4往復8便)が8便減便となる。

関連リンク
日本航空
ジェイエア
日本トランスオーシャン航空
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日本エアコミューター

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