ボーイング, 機体 — 2019年3月20日 07:48 JST

マレンバーグ会長「安全はボーイングの核心」 737 MAXソフトウェア改修へ

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングのデニス・マレンバーグ会長、社長兼CEO(最高経営責任者)は現地時間3月18日、737 MAXの墜落事故が相次いだことを受け、航空会社や乗客、航空業界に宛てたメッセージを同社のウェブサイトに掲載した。

ボーイングのマレンバーグ会長(資料写真)=18年7月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 マレンバーグ会長は、「安全はボーイングの核心であり、私たちの飛行機によって安全で安心できる旅行を保証することは永続的な価値で、すべての人に対するゆるぎない責任だ」と述べ、安全が同社にとって最優先事項であることを強調した。

 737 MAXは、2016年1月29日に初飛行。初の墜落事故となった2018年10月29日のライオン・エア(LNI/JT)のJT610便(737 MAX 8、登録記号PK-LQP)事故と、今月10日に起きたエチオピア航空(ETH/ET)のET302便(737 MAX 8、ET-AVJ)事故は、フライトレコーダー(DFDR)を解析する中で事故原因の類似性が指摘されている。

 「まもなく737 MAXのソフトウェアアップデートと、関連するパイロットトレーニングを公開するだろう」とマレンバーグ会長は述べ、ボーイングが737 MAXで新たに採用した失速を防止する「MCAS(操縦特性向上システム)」のソフトウェア改修や、訓練プログラムの見直しに言及した。

 墜落が相次いだことで、米国などではFAA(米国連邦航空局)が737 MAXの安全性を証明する「型式証明(TC)」の審査を行った際、内容や審査の進め方が妥当であったかを問う報道も出ている。

関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン

737 MAX墜落事故
737 MAX、日本に5社17路線 737-800で継続(19年3月19日)
仏事故調、737 MAX墜落「明確な類似性」 エチオピア機とライオンエア機の飛行記録解析(19年3月19日)
737 MAXの墜落調査、仏で開始 エチオピアが米国に不信感、ボーイングは納入停止(19年3月15日)
日本も737 MAX運航停止 国交省、FAA決定受け(19年3月15日)
FAAも737 MAX飛行停止命令 エチオピア機墜落で(19年3月14日)
737 MAX、1年10カ月で376機納入 受注はエアバス優位、ボーイング「安全性に自信」(19年3月14日)
737 MAX、欧州で飛行停止 EASAが指示(19年3月13日)
墜落のエチオピア航空737 MAX、フライトレコーダーなど回収(19年3月11日)
エチオピア航空の737 MAX墜落か ナイロビ行きET302便(19年3月10日)
ライオンエアの737MAX墜落、迎角センサーに異常か FAAがAD発行(18年11月8日)
ライオンエアの737 MAX墜落 インドネシアLCC大手(18年10月29日)

日系企業の動向
737 MAX事故、スカイマーク後継機選定に影響も 佐山会長「ないわけではない」(19年3月18日)
ANA、737 MAX 8日本初導入へ 最大30機(19年1月29日)
日系リース会社JIA、737 MAXを10機確定発注(17年8月26日)

737 MAX 8初飛行
初代737から半世紀経た新型機 写真特集・737 MAX、シアトルで初飛行(16年2月2日)

737 MAX、376機納入
737 MAX、1年10カ月で376機納入 受注はエアバス優位、ボーイング「安全性に自信」(19年3月14日)