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マレンバーグ会長「安全はボーイングの核心」 737 MAXソフトウェア改修へ

 ボーイングのデニス・マレンバーグ会長、社長兼CEO(最高経営責任者)は現地時間3月18日、737 MAXの墜落事故が相次いだことを受け、航空会社や乗客、航空業界に宛てたメッセージを同社のウェブサイトに掲載した。

ボーイングのマレンバーグ会長(資料写真)=18年7月15日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 マレンバーグ会長は、「安全はボーイングの核心であり、私たちの飛行機によって安全で安心できる旅行を保証することは永続的な価値で、すべての人に対するゆるぎない責任だ」と述べ、安全が同社にとって最優先事項であることを強調した。

 737 MAXは、2016年1月29日に初飛行。初の墜落事故となった2018年10月29日のライオン・エア(LNI/JT)のJT610便(737 MAX 8、登録記号PK-LQP)事故と、今月10日に起きたエチオピア航空(ETH/ET)のET302便(737 MAX 8、ET-AVJ)事故は、フライトレコーダー(DFDR)を解析する中で事故原因の類似性が指摘されている。

 「まもなく737 MAXのソフトウェアアップデートと、関連するパイロットトレーニングを公開するだろう」とマレンバーグ会長は述べ、ボーイングが737 MAXで新たに採用した失速を防止する「MCAS(操縦特性向上システム)」のソフトウェア改修や、訓練プログラムの見直しに言及した。

 墜落が相次いだことで、米国などではFAA(米国連邦航空局)が737 MAXの安全性を証明する「型式証明(TC)」の審査を行った際、内容や審査の進め方が妥当であったかを問う報道も出ている。

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