ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は、エアバスA320neoファミリー向けエンジン米プラット&ホイットニー(PW)製「PW1100G-JM」に対し、FAA(米国連邦航空局)が発行した耐空性改善命令(AD)について、1月16日午後の時点で、今回の内容は対策済みで、運航への影響はないと回答した。

ANAのA321neoのPW1100G-JM=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ADは、PW1100Gでファンブレードの破損事例が複数報告され、このうち3件でエンジンカウル内や漏えいした燃料による火災が発生したことを受けたもの(関連記事)。
ANAのA320neoファミリーは全33機で、国際線と国内線に投入しているA320neoが11機、国内線機材のA321neoが22機となっている。日本の航空会社が運航するA320neoとA321neo、A321LRのうち、PW1100Gを選定したのはANAのみで、そのほかの航空会社のA320neoファミリーはCFMインターナショナル製「LEAP-1A」を採用しており、今回のADは対象外となっている。
PW1100Gは2023年にも不具合が発覚し、世界的に点検作業による欠航などが生じた。ANAHDの芝田浩二社長によると、このときの改修作業はほぼ完了しており、AOG(地上待機)は「足元で3機程度まで減少している」という。
一方、A320ファミリー全体に対しては、EASA(欧州航空安全庁)が2025年11月に、飛行制御コンピューターのソフトウエア不具合に対して緊急耐空性改善命令(EAD)を発出。ANAはA321ceo(従来型A321)4機を加えた全37機のうち34機が対象となり、11月29日と30日の2日間で国内線101便が欠航、約1万3730人に影響が及んだ(関連記事)。
関連リンク
全日本空輸FAA
Pratt & Whitney
Pratt & Whitney Geared Turbofan
日本航空機エンジン協会
今回のAD詳報
・FAA、A320neo向けPW1100Gに耐空性改善命令 エンジン火災リスク(26年1月15日)
PW1100G問題
・ANA国内線、PWエンジン減便解消へ 787-10導入加速=24年度計画(24年1月23日)
・ANA、PWエンジン減便最多は2月 1-3月に22路線2412便(23年11月1日)
・PWエンジン問題で高圧系ディスク交換 ANA機14%、国内他社影響なし(23年11月1日)
・ANA、PWエンジン問題で2412便欠航へ A320neoとA321neo全33機が点検対象(23年10月31日)
