エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2022年2月2日 14:02 JST

ピーチのA321LR、3機に導入半減 ANAHD発注変更で

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の新機材エアバスA321LRは、親会社のANAホールディングス(ANAHD、9202)が2月1日に発注済みの機材を見直したことで、導入機数が従来の6機から半減し、3機になることがAviation Wireの取材でわかった。A321LRはピーチが日本初導入した機材で、中距離国際線進出を念頭に2018年に発注したが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で国際線の運休が続いていることから、現在は受領済みの初号機(登録記号JA902P)を国内線に投入している。

関西空港に到着したピーチのA321LR初号機=21年12月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
2機→6機→3機
シートピッチは広め

2機→6機→3機

 ピーチは2018年7月にロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーで、A321LRを2機導入すると発表。2016年11月に締結したA320neoの発注契約10機のうち、2機をA321LRに変更した。ピーチは2012年3月の就航当時から片道4時間程度の路線を展開してきたが、片道7時間程度の中距離国際線に進出することを視野に、航続距離が長いA321LRを発注した。

ファンボロー航空ショーでA321LR導入を発表するピーチの井上CEO(当時、中央右)=18年7月17日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 その後、ANAHDがピーチの機材更新用として2019年1月29日にA320neoを18機確定発注。2020年1月30日には18機のうち2機をA321LRに変更し、ピーチのA321LRの発注数は自社発注4機、ANAHD発注2機の計6機まで拡大した。

 2月1日の機材見直しで、ANAHD発注分の2機はキャンセルされ、18機の内訳は3機のA321neoと15機のA320neoとなった。これにより、現時点でピーチが運航するA321LRは自社発注3機となり、初回発注2機は米国の航空機リース大手ALC(エア・リース・コーポレーション)からリース導入し、エンジンはCFMインターナショナル製LEAP-1A32を選定している。

 LEAP-1Aは、2020年10月25日に就航したA320neoも採用している。

シートピッチは広め

 A321LRは、A320ファミリーで低燃費・低騒音の新型エンジンを搭載するA320neoの胴体を約6.9メートル伸ばしたA321neoをベースに、航続距離をさらに延長した派生型。LRは「Long Range(ロングレンジ)」の略で、3個目の中央燃料タンクを追加することで、航続距離はA320neoの6300キロよりも1100キロ長い7400キロとなる。

ピーチのA321LRの客室(同社提供)

既存機よりシートピッチが広いピーチのA321LR(同社提供)

 ピーチのA321LRは座席数が1クラス218席で、従来から運航しているA320ceo(従来型A320、1クラス180席)やA320neo(1クラス188席)よりも約1.2倍の乗客を運べる。

 シートはレカロ製BL3710。シートピッチは大手の国内線機材と同等の30-31インチ(約76-78センチ)で、従来の28インチよりも広くなった。また、各席に充電用USB端子を備えている。

 受領済みの機体は初号機のみで、2021年12月28日に就航。関西発仙台行きMM133便が初便となり、初日は仙台発那覇行きMM421便、那覇発関西行きMM216便の計3便に投入された。コロナの影響で国際線の運休が続いているため、当面は国内線に投入する。

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