エアバス, エアライン, 機体 — 2020年5月22日 15:10 JST

フィンエアー、A330客室も貨物室に 搭載量2倍

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 フィンエアー(FIN/AY)は、保有する旅客型のエアバスA330-300型機のうち2機を貨物機に改修した。中国から拡散した新型コロナウイルスの影響で需要が拡大している、医療物資などを運ぶ。貨物機への改修により、搭載量は従来の2倍になるという。

A330の客室を貨物室に改修したフィンエアー=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エコノミークラスの座席を外し、客室にも貨物を搭載できるようにした。客室内へのドアは改修せず旅客機仕様のため、ドアを通過できる小型貨物が対象となる。座席の取り外しは2日間で完了。旅客便が再開した場合は、座席を再配置して旅客機に戻す。

 通常の航空貨物のうち半数は、旅客便床下の貨物室(ベリー)を活用して運んでいる。現在は新型コロナウイルスの影響で航空各社で旅客便の運休が相次いでいることから、貨物需要が急増。各社とも旅客機から貨物機への改修を進め、搭載量の補完を図っている。

 フィンエアーはA350-900を2機、貨物機に改修済み。4月と5月に日本と中国、韓国などを結ぶ貨物便を運航し、先週にはニューヨークとバンコクでも開始。週50便以上の貨物便を運航している。

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