エアバス, エアライン, 機体 — 2019年3月20日 10:55 JST

A380受注残、ANAとエミレーツ航空のみ リース2社キャンセル

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 エアバスの総2階建て大型機A380型機は、2月に23機がキャンセルとなった。2月末時点の受注残は56機で、引き渡し先は最多発注のエミレーツ航空(UAE/EK)と、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)の2社のみになっている。

2月にリース2社が全量キャンセルしたA380=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2月にキャンセルとなったのは、ワイドボディー機の大手リース会社アメデオが発注していた20機と、ロシアの旧トランスアエロ航空(TSO/UN)系リース会社Air Accordが発注した3機で、いずれも全発注を取り消した。1月末時点での受注残は4社79機だったが、リース2社のキャンセルにより、2月末時点ではANAとエミレーツ航空の2社に計56機を引き渡すことになる。

 エアバスは現地時間2月14日に、A380の引き渡しを2021年で終了すると発表。最大顧客であるエミレーツ航空が受注残のうち39機をキャンセルしたことによるもので、エミレーツ航空はA330-900を40機、A350-900を30機発注し、キャンセル分を補う。

 エアバスが発表した2月末時点の発注リストによると、エミレーツ航空のA380の発注量は162機で、1月末時点と変更はない。また、A330-900(A330neo)とA350-900の2機種の発注も記載されていない。

 今後エミレーツ航空が39機をすべてキャンセルした場合、受注残は14機となる。ANAHDは全3機を受領する計画で、現地時間3月20日午後1時(日本時間同日午後9時)からは、エアバスが仏トゥールーズで開催する初号機(登録記号JA381A)のデリバリーセレモニーを、YouTubeで生中継する。

 ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)が所属するルフトハンザグループは、14機保有するA380のうち、2022年から2023年に6機をエアバスへ売却する。ボーイング787-9型機とA350-900を20機ずつ導入することで、売却した6機分の補完を計画している。

 20日に初号機を受領するANAHDは、3機すべてをANAの成田-ホノルル線に投入する。7月1日から2号機(JA382A)を投入し、最後の3号機(JA383A)は、2020年4-6月期に受領を計画している。その後はエミレーツ向けの機体を粛々と引き渡し、2007年10月15日のシンガポール航空(SIA/SQ)向け初号機納入から14年で完納を迎える。

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