ボーイングは現地時間7月16日、次世代大型機777Xの旅客型777-9で進めている全機疲労試験で、飛行を模擬したサイクルが6万3000回を超えたと明らかにした。最終的には12万回の飛行サイクルを実施する。機体1機分の運航寿命を3回以上再現する規模で、構造の耐久性や点検方法、整備間隔を確認する。

疲労試験中の777-9の主翼部分=Patrick Rodwell/Boeing
試験では、主翼や胴体に荷重をかけ、胴体への与圧も行う。地上走行から離陸、上昇、巡航、降下、着陸、再び地上走行するまでの一連の動きを再現し、機体が実際に飛行している時に近い負荷をかける。
模擬飛行は、AからEまでの5段階に分類。多くを占めるEは、穏やかな天候での短距離飛行に相当し、Aは山岳地帯上空の雷雨遭遇など、厳しい条件を想定した長距離飛行となる。通常の運航で遭遇しやすい条件と、頻度は低いが厳しい条件を組み合わせて試験する。
試験装置は24時間で約160サイクルを実施し、実際の運航では数十年かかる負荷を数カ月単位に圧縮して確認する。ボーイングによると、試験は6万3000サイクルを超え、機体1機分の運航寿命を大きく上回る段階まで進んでおり、これまでの結果は想定通りだという。
試験機は、4機目に製造した777-9で、ワシントン州エバレット工場で製造後、専用に作られた疲労試験装置へ移された。ボーイングは707以降の主要な民間機モデルで全機疲労試験を実施しており、各モデルの機体を試験に充てている。
全機疲労試験は、ボーイングの段階的な試験手法の一部となる。小さな材料片を使う試験から始め、部品や組立品の試験を経て、機体全体を使う試験に進む。777-9の疲労試験では、機体構造が運航中にどう経年変化するかを確認し、航空会社向けの点検方法や整備間隔の妥当性確認につなげる。
ボーイングは、疲労試験を通じて航空会社が計画的に整備を進められる指針を示すとしている。

777-9の疲労試験施設=Patrick Rodwell/Boeing

777-9の疲労試験施設=Patrick Rodwell/Boeing

777-9の疲労試験施設=Patrick Rodwell/Boeing
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