エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2021年10月15日 15:55 JST

ANA、A380 3号機を正式受領 16日に成田到着

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 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は10月15日、エアバスA380型機の3号機(登録記号JA383A)を現地時間13日に受領したと発表した。エアバスの工場がある仏トゥールーズを同15日午後5時30分(日本時間16日午前0時30分)に出発し、成田空港には午後1時に到着する見通し。

トゥールーズで出発を待つANAのA380 3号機=21年10月15日 PHOTO: Yuriko NAKAO/Aviation Wire

 3号機は2020年1月24日に、エアバスの塗装工場がある独ハンブルクでお披露目された。当初は同年4月に受領予定で、6月からは週14往復の成田-ホノルル線全便をA380による運航に切り替える計画だった。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で受領が半年延期となり、10月30日付で書類上は引き渡しが行われたものの、正式受領や日本へのフェリーは未定となっていた。

 ANAHDは3機のA380を発注しており、2機を受領済み。成田-ホノルル線の専用機材で、2019年5月24日に就航した。座席数は4クラス520席で、ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席となっており、3号機も同じ仕様となる。

 全機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施しており、初号機(JA381A)が青(ANAブルー)、2号機(JA382A)が深緑(エメラルドグリーン)、3号機がオレンジ(サンセットオレンジ)と1機ごとに色が異なる。機首の表情も、正面を見る初号機、ほほ笑む2号機、まつげを描いた3号機と違いがある。

 現在は定期便の運航から離脱しているものの、9月は成田-新千歳間や那覇間で2泊3日のチャーターフライトを実施しており、10月も成田-下地島チャーターを計画している。

 一方、エアバスはA380の製造をすでに終了しており、11月に最後の3機がエミレーツ航空(UAE/EK)へ引き渡され、納入開始から14年で完納となる。ANAの3号機は、A380最大のオペレーターであるエミレーツ向け以外では最後の引き渡しとなった。

トゥールーズを出発するANAのA380 3号機=21年10月15日 PHOTO: Yuriko NAKAO/Aviation Wire

トゥールーズを離陸するANAのA380 3号機=21年10月15日 PHOTO: Yuriko NAKAO/Aviation Wire

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ロールアウトの動画(YouTube Aviation Wireチャンネル
1本目 ANA A380 3号機がハンブルクでロールアウト サンセットオレンジのJA383A
2本目 エアバス塗装工場でロールアウト待つANA A380 3号機 サンセットオレンジ JA383A

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