エアライン, 官公庁 — 2026年8月5日 22:51 JST

飛行検査機のANA機接近、重大インシデント「非該当」=国交省

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 国土交通省航空局(JCAB)は8月5日、羽田空港沖の上空で4日早朝に国の飛行検査機(セスナ・サイテーションCJ4、登録記号JA010G)が離陸直後、全日本空輸(ANA/NH)の上海(浦東)発羽田行きNH968便(ボーイング767-300ER型機、JA626A)に接近した事案について、航空法が定める「航空事故」につながりかねない「重大インシデント」には該当しないと判断した。航空局によると、双方の機長が衝突の危険性を感じていなかったことなどから、「非該当」とした。

国交省の飛行検査機セスナ サイテーションCJ4(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 接近事案は、4日午前5時44分ごろ発生。飛行検査機はD滑走路(RWY05)を離陸後、神奈川県の三浦半島方面へ右旋回した。一方、NH968便はC滑走路(RWY34R)へ着陸するため、降下中だった。航空局によると、両機が最も接近したのは、飛行検査機がNH968便の進行方向右側から左側へ、同便の前方下方を横切った後で、水平距離1106メートル、高度差46メートルだったという。

 航空局が双方の機長から聴取したところ、ともに相手機を確認できる状態だったことや、重大な危険が差し迫った状態ではないことなどから、航空法が定める重大インシデントには該当しない「非該当」と判断した。

 一方、NH968便ではTCAS(航空機衝突防止装置)が作動。航空局によると、TCASが発する警告には2種類あり、衝突のおそれの約25秒から48秒前に、接近する可能性のある周辺機について表示する接近情報「TA(トラフィック・アドバイザリー)」と、衝突のおそれの約15秒から35秒前にパイロットが取るべき回避指示「RA(レゾリュージョン・アドバイザリー)」があり、今回は回避操作を指示するRAが出された。

 TCAS RAが作動した場合、パイロットは原則としてRAに従い、回避操作を実施することになっており、RAが管制官の指示に反する場合でも、原則としてRAに従うよう定められている。TCAS RA作動後、NH968便はゴーアラウンド(着陸復行)し、定刻から25分遅れの午前6時10分に羽田へ到着した。乗客187人(幼児ゼロ)、乗員10人(パイロット2人、客室乗務員8人)の計197人が搭乗していたが、けが人はなかった。

 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、NH968便の正面を通過したとみられる時点の気圧高度は、飛行検査機が約967フィート(約295メートル)、NH968便は1083フィート(約330メートル)だが、実際の高度を示すものではない。

 航空局によると、TCASが作動したことと、重大インシデントの認定は切り離して判断したという。特に双方の機長が相手機を確認できる状態で、重大な危険が差し迫った状況という認識ではない点や、両機が最も接近したのは、飛行検査機がANA機の前方を通過した後だったことなどから判断した。

 一方で、重大インシデントに認定されなかったことで、国の運輸安全委員会(JTSB)による調査の対象外になった。今回の事案はNH968便のTCAS RAが作動しており、航空局は「好ましい状況ではない」として、飛行検査機の運航の安全性向上を図る方針だという。

羽田を離陸した国交省の飛行検査機CJ4の航跡(Flightradar24から、実際の位置や数値と誤差がある場合があります)

羽田のC滑走路へ進入するANA上海発NH968便の航跡(Flightradar24から、実際の位置や数値と誤差がある場合があります)

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国土交通省
全日本空輸

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