エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2019年11月1日 12:39 JST

ピーチとバニラ、統合完了 28機のA320で37路線

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は11月1日、同じくANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のLCCであるバニラエアとの統合が完了したと発表した。1日時点の機材はエアバスA320型機が28機で、国内19路線と国際18路線の計37路線を運航する。

バニラエアとの統合を終えたピーチ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 両社の統合は2018年3月22日に発表。夏ダイヤ最終日の10月26日がバニラとして最終便の運航となり、最後まで業務に従事してきたバニラの社員も1日付でピーチへ転籍し、社員数は1649人になった。代表者は従来通り井上慎一CEO(最高経営責任者)が務める。

 今後は、バニラが運航していた福岡-台北(桃園)線、成田-石垣線、関西−奄美線の3路線をピーチとして順次運航を再開。国内21路線と国際19路線の計40路線に拡大する。就航都市は国内14都市、海外7都市になった。拠点は関西空港のほか、那覇、仙台、新千歳、成田を合わせた5空港で、羽田発着の国際線も深夜早朝時間帯に運航している。

 バニラが運航していた15機のA320は、12機をピーチ仕様に順次改修。1日時点で稼働している28機の内訳は、25機がピーチ機で、3機が改修を終えた元バニラ機となっている。ピーチへ移管しない3機(登録記号JA01VAからJA03VA)は、180席仕様のまま全日本空輸(ANA/NH)で運航する。改修した場合、国土交通省航空局(JCAB)の審査まで含めると2年程度かかることから、現状のまま使用する。

 2018年度の旅客数は、ピーチが551万7000人、バニラが263万5000人で、あわせて815万2000人。ピーチによると、年間旅客数で国内第3位の航空会社となり、LCCでは国内No.1になったという。

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