エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2019年10月28日 07:35 JST

ピーチ、成田から初の国際線 台湾2路線、バニラから引き継ぎ

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は10月27日、成田発着の国際線を就航させた。高雄と台北(桃園)の台湾2路線で、いずれもバニラエア(VNL/JW)から引き継ぎ、同じ便数を運航する。ピーチが成田から国際線を運航するのは初めて。

成田-高雄線初便に投入したピーチのA320=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
高雄は1日1往復
台北は段階的に増便
成田拠点化で首都圏強化

高雄は1日1往復

 高雄線は1日1往復運航で、高雄行きMM635便は成田を午後6時50分に出発し、午後10時30分に到着する。高雄発は翌28日が初便で、曜日によりスケジュールが異なる。初便を運航する月曜の場合、成田行きMM636便は午前8時15分に出発し、午後0時30分に到着する。

 初便となったMM635便(エアバスA320型機、登録記号JA808P)は、午後7時25分に成田を出発。126人(うち幼児0人)が利用した。初便の利用客には飛行機型のフライトタグをプレゼントした。
 バニラは成田-高雄線を2015年2月1日に開設し、今年9月30日に運航を終了。合計3730便を運航した。

成田-高雄線をアピールするピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発高雄行き初便の利用客と交流するピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発高雄行き初便の乗客を見送るピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発高雄行き初便の乗客に記念品を渡すピーチのスタッフ=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

台北は段階的に増便

 台北線は1日1往復で開始し、段階的に増便。2020年1月からは1日3往復運航する。就航当初に運航する台北行きMM627便は、成田を午後10時20分に出発し、翌日午前1時45分に到着する。台北発は翌28日が初便で、成田行きMM620便は午前2時30分に出発し、午前6時35分に到着する。

 成田空港の運用時間は27日から延長。午前6時から午後11時までの17時間から1時間延長し、午前0時までとした。同時に従来午後10時以降に設けていた便数制限が撤廃となったことから、午後10時台に柔軟に就航できるようになった。

 初便となったMM627便(A320、JA812P)は、午後10時30分に成田を出発。170人(うち幼児0人)が利用した。出発前の利用客には、空港などで配付するオリジナルの情報誌「PEACH LIVE」の台北特集号をプレゼントしたほか、搭乗時に飛行機型のフライトタグを手渡した。

 バニラは2013年12月20日に就航し、同日に成田-台北線を開設。全便の運航が終了した10月26日まで運航した。

成田発台北行き初便の利用客と写真撮影するピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発台北行き初便の利用客にPEACH LIVEを配るピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田-台北線をアピールするピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発台北行き初便の利用客を見送るピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田発台北行き初便の利用客と写真撮影するピーチの客室乗務員=19年10月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

成田拠点化で首都圏強化

 年度内に統合するバニラが10月26日に運航を終了したことで、ピーチは翌27日に成田空港のターミナルを変更。バニラが使用していたLCC専用の第3ターミナル(T3)へ移転した。同時に成田空港を拠点化し、首都圏からの利用促進を強化する。

 ピーチの成田就航は2013年10月27日で、当初から第1ターミナル(T1)を使用していた。従来の成田路線は国内5路線のみで、今回の国際線2路線の就航により拠点化を開始した。12月26日からは石垣線も運航し、国内線は6路線となる。

 現在運航する国内5路線のうち、ピーチが開設し運航を継続しているのは関空と福岡の2路線のみ。札幌と那覇の2路線は開設後に運休し、バニラからの移管により再就航した。残り1路線はバニラが開設した奄美大島線で、10月1日からピーチ路線として運航を開始した。

運航スケジュール
成田-台北(10月27日から)
MM627 成田(22:20)→台北(翌日01:45)
MM620 台北(02:30)→成田(06:35)
*MM620便は10月28日から

成田-台北(11月24日から)
MM623 成田(12:40)→台北(16:05)
MM624 台北(11:55)→成田(16:00)
*MM624便は11月25日から。火水は5分、木は15分遅発着

成田-台北(12月1日から)
MM623 成田(12:40)→台北(16:05)
MM627 成田(22:20)→台北(翌日01:45)
MM620 台北(02:30)→成田(06:35)
MM624 台北(11:55)→成田(16:00)
*MM620便は12月2日から
*MM624便は火水は5分、木は15分遅発着

成田-台北(20年1月21日から)
MM621 成田(10:00)→台北(13:25)
MM623 成田(12:40)→台北(16:05)
MM627 成田(22:20)→台北(翌日01:45)
MM620 台北(02:30)→成田(06:35)
MM624 台北(11:55)→成田(16:00)
MM626 台北(15:15)→成田(19:20)
*MM624便は火水は5分、木は15分遅発着
*MM626便は2月1日以降55分早発着

成田-高雄(10月27日から)
MM635 成田(18:50)→高雄(22:30)
MM636 高雄(08:00)→成田(12:15)
*MM636便は10月28日から。月火木のみ15分遅発着

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