エアバス, エアライン, 機体 — 2025年2月4日 18:15 JST

JAL A350-1000、27年度に13機体制へ “7号機”は25年4-6月期に

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 日本航空(JAL/JL、9201)の斎藤祐二副社長は2月4日、新たな国際線フラッグシップとして導入を進めているエアバスA350-1000型機のうち、受領が遅れている生産7号機(登録記号JA07WJ)について、2025年4-6月期(25年度第1四半期)には受領する見通しを示した。

羽田空港のB滑走路へ着陸し212番スポットへ向かうJALのA350-1000 9号機JA09WJ=25年1月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALのA350-1000として7番目に製造が進む「7号機」は、エアバスの組立スケジュールに変更が生じたため、8号機(JA08WJ)と9号機(JA09WJ)が先に引き渡された。斎藤副社長は機体の受領について「デリバリーは機体製造とシートの組み替えで効率的に進めている」と説明した上で、7号機は「機体の不具合ではなく、順番をマネージしている」と述べた。JALによると、社内では号機を製造順ではなく、受領順で呼称しているという。

 現在は発注済み13機のうち8機を受領済みで、今年度は計画通り8機に達した。2025年度は3機受領し、11機体制となる見通し。斎藤副社長によると、13機そろうのは2027年度を予定しているという。

 JALは2004年に就航したボーイング777-300ERの後継機として、A350-1000を同数の13機発注済み。A350-1000は新たな国際線フラッグシップで、現在は3路線に投入済み。2024年1月24日に1路線目の羽田-ニューヨーク線、4月17日からはダラス・フォートワース線にも就航。3路線目のロンドン線(JL43/44便)には、10月24日から隔日で投入し、今年1月2日からは週7往復(1日1往復)のデイリー運航に拡大した。

 2月12日からは初のアジア路線として、羽田-シンガポール線にも期間投入。機材繰りによるもので、現行の冬ダイヤ最終日の3月29日まで毎日運航する。また5月1日からは羽田-パリ線に、2025年度夏ダイヤ期間中(3月30日から10月25日)にはロサンゼルス線への投入も計画している。

 また、4日にJALが発表した2024年4-12月期(25年3月期第3四半期)連結決算(IFRS)は、純利益が前年同期比6.0%増の910億4700万円。売上収益は航空・非航空事業とも前年同期を上回る10.9%増の1兆3859億4000万円で、EBIT(財務・法人所得税前利益)は11.9%増の1442億6600万円となった。

 通期業績予想は据え置き。売上収益が前期(24年3月期)比16.8%増の1兆9300億円、EBITが17.1%増の1700億円、純利益は4.7%増の1000億円を見込む。年間配当予想は1株80円から変更はない。

羽田空港に到着したJALのA350-1000 9号機JA09WJ=25年1月30日 Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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日本航空

動画(YouTube Aviation Wireチャンネル
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