エアライン — 2022年3月3日 11:26 JST

フィンエアー、成田3/9再開へ ロシア迂回で週4往復、飛行時間13時間に

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 フィンエアー(FIN/AY)は現地時間3月2日、一時運休している日本路線について、ヘルシンキ-成田線を9日から再開すると発表した。再開後はロシアを迂回(うかい)する航路を設定することで飛行時間は13時間に延長し、通常よりも3時間以上長くなる。

ロシアを迂回し成田へ乗り入れるフィンエアー=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 週4往復で再開し、成田行きは火曜と木曜、金曜、土曜、成田発は水曜と金曜、土曜、日曜に設定する。再開初便はヘルシンキ発が9日、成田発が11日となる。

 運航スケジュールは、成田行きAY73便がヘルシンキを午後5時30分に出発し、翌日午後1時30分着。ヘルシンキ行きAY74便は午後10時40分に成田を出発し、翌日午前5時に到着する。ヘルシンキ発成田行きは通常、飛行時間が9時間30分だが、迂回ルートにより13時間に拡大することになる。また成田発は、通常の午前発から夜発に切り替える。

 通常の飛行ルートは、ヘルシンキ離陸後に東へ進み、サンクトペテルブルク付近からロシア領空に入っている。迂回ルートではほかの欧州系航空会社同様、黒海上空を通過し、カザフスタン領空などを通過する航路を選択するものとみられる。

 フィンエアーは、2月27日から3月6日まで日本路線の欠航を発表。東アジア路線は中国と韓国路線も運休しており、同社の東アジア路線では日本が最も早く再開することになる。フィンエアーは中韓路線について「代替ルートの可能性を検討し、計画が決まり次第発表する」としている。

 EU(欧州連合)は2月27日に、ウクライナに侵攻しているロシアに対しての追加制裁を発表。ロシア国籍機のEU領空の飛行を禁止している。ロシアの航空当局は対抗措置として、EU籍機のロシア領空飛行を禁じている。

運航スケジュール
AY73 ヘルシンキ(17:30)→成田(翌日10:00)運航日:火木金土
AY74 成田(11:55)→ヘルシンキ(15:10)運航日:水金土日
*ヘルシンキ発AY73便は3/9から、成田発AY74便は3/11から

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【お知らせ】
運航スケジュールがを2段落目と3段落目に追記しました。(22年3月3日 14:30 JST)