機体 — 2019年11月8日 10:43 JST

ロールスロイス、新型ハイブリッド電気実証機開発へ 21年初飛行目指す

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 ロールス・ロイス(RR)は、新型ハイブリッド電気実証機の開発を目指す。2021年以降の試験飛行を目指す。ベルリン近郊シュトラウスベルクを拠点とする航空エンジニアリング会社のAPUS、コトブスにあるブランデンブルク工科大学(BTU)と提携し、M250ハイブリッド推進システムを搭載する実証機を開発。重さ4トンの実証機APUS i-5を使用し、ハイブリッド電気テクノロジーの実運用を想定した通常の離着陸試験を実施する。

電気実証機APUS i-5のイメージイラスト(ロールス・ロイス提供)

 M250ハイブリッドシステムの出力は、500キロワットから1メガワットを計画。EVTOL(電動垂直離陸機)や一般航空機、ハイブリッドヘリコプターなどの幅広い用途での使用を想定している。

 M250は固定翼軍用機や民間機、ヘリコプターなど170機種以上に採用。成熟したエンジンで出力密度も良く、保守整備が容易で、信頼性が高いことから、ハイブリッドシステムの中核に選ばれた。米国や英国、ノルウェー、シンガポールのRRのエンジニアが、M250を基にハイブリッド電気推進システムを開発した。

 RRではM250ハイブリッドシステムのほか、地域航空などに使う航空機向けにAE 2100 2.5メガワットシステムを開発中。エアバスのE-Fan X実証機で試験が行われている。

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