ボーイング, 機体 — 2019年3月15日 23:15 JST

777X、ボーイングが従業員向けお披露目

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングは現地時間3月13日、次世代大型機777X(777-9、登録記号N779XW)をシアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目した。10日にエチオピア航空(ETH/ET)の737 MAX 8(登録記号ET-AVJ)が墜落し、乗客乗員157人全員が亡くなったことを受け、13日のロールアウト(完成披露)式典は取りやめになった。

従業員にお披露目後シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

 777Xはメーカー標準座席数が3クラス350-375席の777-8と、400-425席の777-9の2機種で構成。航続距離は777-8が8700海里(1万6110キロ)、777-9は7600海里(1万4075キロ)を計画している。日本の製造分担割合は、現行の777と同じ主要構造部位の約21%となる。

 エンジンは、米GE製GE9Xを2基搭載。翼は炭素繊維複合材を用いて軽量化するとともに、777の主翼よりも長くなることから、翼端を折りたためるようにして、777が現在乗り入れている空港に就航できるようにする。生産は2017年に開始し、初飛行は今年、初納入は2020年を予定している。

 ボーイングの受注リストによると、2月末時点の確定受注は2機種合わせて326機。2月28日に、英IAG(インターナショナル・エアラインズ・グループ)が傘下のブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)向けに最大42機購入する方針を発表したことで、受注とコミットメントの獲得数は、8顧客から358機となった。

 日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、777-9を20機確定発注しており、2021年度から受領する見通し。

*写真は10枚。
*客室イメージはこちら

シアトル近郊のエバレット工場に駐機された777X=19年3月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

主翼端を折りたためる777X=19年3月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

エバレットのペイントハンガーを出る777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場で従業員向けにお披露目された777X(ボーイング提供)

シアトル近郊のエバレット工場に駐機された777X=19年3月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン

777X
ボーイング、777Xのロールアウト延期 737 MAX墜落で(19年3月11日)
ブリティッシュエア、777Xを最大42機導入へ 747後継(19年3月1日)
777X、窓16%大きく ボーイングが客室イメージ公開(19年1月29日)
ボーイング、777Xのビジネスジェット 地球半周、最長の航続距離(18年12月10日)
777X飛行試験機、胴体の結合完了 20年納入へ(18年11月21日)
777X、地上試験機ロールアウト 強度検証へ(18年9月12日)
GE9Xが初飛行 777X向け、推力10万ポンド(18年3月20日)
777X、787並み機内与圧と湿度実現へ 貨物型も(18年3月15日)
ボーイング、777Xの仕様策定 17年生産開始へ(15年8月28日)
777X、日本企業5社が正式契約 21%製造(15年7月23日)
ANA、777-9XとA321neoなど70機正式発注 16年度から受領(14年7月31日)
ボーイング777Xの分担比率21% 現行777踏襲(14年6月12日)

737 MAX事故
737 MAXの墜落調査、仏で開始 エチオピアが米国に不信感、ボーイングは納入停止(19年3月15日)
エチオピア航空の737 MAX墜落か ナイロビ行きET302便(19年3月10日)
ライオンエアの737MAX墜落、迎角センサーに異常か FAAがAD発行(18年11月8日)
ライオンエアの737 MAX墜落 インドネシアLCC大手(18年10月29日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: