エアバス, エアライン, 機体, 空港, 解説・コラム — 2019年2月5日 20:30 JST

JALのA350、那覇に20年1月にも就航へ 777置き換え

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 日本航空(JAL/JL、9201)は、9月から国内線に投入する最新鋭機エアバスA350-900型機を、早ければ2020年1月をめどに羽田-那覇線へ投入する。現在のボーイング777-200型機(3クラス375席:ファースト14席、クラスJ82席、普通席279席)の後継機となる。

JALが9月から国内線に投入するエアバスA350-900=16年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALはA350の初号機を6月に受領予定で、9月から羽田-福岡線に投入する計画。客室は国内線仕様で、各席には個人用画面と電源コンセントを設けてサービス向上を図る。9月の就航までは、パイロットや整備士などの慣熟に充てる。

 2月5日にAviation Wireの取材に応じた、JALの沖縄地区担当の執行役員で、日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)社長の丸川潔氏は、A350の那覇線投入について「1月をめどに導入したい。一番大きな機材は沖縄に入れないといけないし、きちんと需要もついてくる」と述べた。

 JALの羽田-沖縄線は、5日で就航65周年を迎えた。沖縄が本土復帰した1972年の8月1日に、JALはボーイング747型機を国内線初の定期便に就航させ、1990年4月1日には、後継機747-400を同路線と羽田-福岡線、成田-ソウル線に初投入した。

JALスカイネクスト仕様の777-200=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「JALでは新機材や新サービスは、沖縄線からというものが多かった。(航空サービス分野で)日本の先頭を走っているのは沖縄なんだ、という気持ちでやっていきたい」(丸川氏)と語った。

 JALは2013年10月に、日本の航空会社では初めてA350を発注。777の後継機として、標準型のA350-900と長胴型のA350-1000を合わせて最大56機導入する。このうち確定発注は31機で、A350-900が18機、A350-1000が13機となっている。

 A350は9月に他社との競争が激しい羽田-福岡線に投入後は、パイロットや客室乗務員などの慣熟を進める観点で、飛行時間が短い羽田-伊丹線にも就航させ、羽田-那覇線は3路線目になる可能性がある。

 那覇線は飛行時間が約2時間と、国内線の幹線ではもっとも長く、燃費効率の良いA350を導入するメリットも期待できる。また、JALは初導入するボーイング787-8型機の国内線仕様機を、羽田-伊丹線に今秋ごろから投入する見込み。

 那覇線に現在投入している777は、本革シートを採用した国内線仕様機「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」。改修初号機の777-200(登録記号JA007D)は、2014年5月28日に1路線目の羽田-福岡線に就航した。

 JALの777は、2018年12月末時点で40機。国内線用の777-200が12機、777-300(2クラス500席:クラスJ78席、普通席422席)が4機で、中距離国際線用の777-200ER(3クラス236席:ビジネス42席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー154席または2クラス312席:ビジネス26席、エコノミー286席)が11機、長距離国際線用の777-300ER(4クラス244席:ファースト8席、ビジネス49席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー147席)が13機となっている。

*初号機受領と出発の記事はこちら

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