アメリカン航空社長「JALと提携強化」 757後継機「よい機種ない」

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 アメリカン航空(AAL/AA)のロバート・アイソム社長は、共同事業(JV)を展開する日本航空(JAL/JL、9201)との提携関係を強化し、日本市場に注力していく意向を示した。12月19日、都内でAviation Wireの単独インタビューに応じた。

アメリカン航空のビジネスクラス新シート=16年9月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 アメリカン航空とJALは、2011年4月1日から共同事業を展開しており、運賃や運航スケジュールなどで連携している。現在のアメリカン航空は、2013年12月に旧アメリカン航空とUSエアウェイズ(当時)が合併して発足。合併後のUSエアウェイズの最高執行責任者(COO)を務めたアイソム氏が、今年8月から社長を務めている。

 アイソム社長は、「ビジネスクラスのシートや機内食、サービスなど、JALに匹敵するようなサービスをこちらも提供していく」と、品質向上に言及した。

 「これまでは1便あたり1人から2人だった日本語を話せる客室乗務員を、3人から5人に増やした。機内エンターテインメント(IFE)の日本語対応も増やした」と、アイソム社長は日本市場に注力していると強調。「サービスの水準をJALに合わせ、定時性の高さもJALとマッチさせる」と述べた。

 今後もJALとの関係を強化し、サービス水準を高めていくという。

 一方、北米の航空会社を中心に後継機選びが難航している中型機ボーイング757型機については、「ちょうどよい後継機がなく、34機の内装を改修して使っている」と説明した。

 「ロサンゼルス-ハワイ線や欧州からニューヨークへの便など、われわれにとって非常に需要が高い機材。満足できる機体を探しているところで、ボーイングとエアバスとも話をしている」(アイソム社長)として、両社による後継機開発に期待を寄せた。

 757は中型の双通路機767と同時開発された中型単通路機。メーカー標準座席数は、標準型の757-200が2クラス仕様で約200席、胴体を延長した757-300が約250席となっている。エアバスは、A321neoの最大離陸重量を引き上げた「A321LR」で、757の後継機需要を取り込み始めている。

*インタビュー詳報はこちら

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