JALとアメリカン航空、ニューヨーク400周年の魅力紹介　高級ホテルやW杯で観光強化

　日本航空（JAL/JL、9201）とアメリカン航空（AAL/AA）、ニューヨーク市観光会議局は、観光地としてのニューヨークの魅力を旅行代理店などに紹介するイベントを開いた。ニューヨーク市は米国の独立宣言よりも前の1625年（寛永2年）に誕生し、今年で400年。来年2026年には米国建国250周年と、節目を迎えることもあり、商業施設の開業やホテルのリニューアルが相次いでいる。

都内で開かれたJALとアメリカン航空、ニューヨーク市による説明会＝25年7月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　都内で7月8日に開かれた説明会では、観光会議局は「ラグジュアリーとスポーツ」をテーマに、ニューヨークの今を紹介。今年春にリニューアルオープンしたばかりの「ウォルドーフ・アストリア・ニューヨーク」など、5軒の高級ホテルを取り上げたほか、1940年に現在地へ移転後初の全面改装を2023年に終えたティファニー本店、今年秋にリニューアルオープンする現代美術専門美術館「ニュー・ミュージアム」など、ラグジュアリーな旅を提案した。

　スポーツでは、サッカー「FIFAクラブワールドカップ2025」が6月14日から7月13日まで開催。2026年のワールドカップは、カナダとメキシコ、米国の3カ国共同開催となり、6月11日から7月19日まで開かれる予定で、決勝戦はニューヨークで行われる。

　観光会議局ツーリズム・マーケット・ディベロップメント部門シニア・バイスプレジデントのマキコ・マツダ・ヒーリー氏によると、2024年にニューヨーク市を訪れた観光客は6450万人で、790億ドル（11兆6300億円）の経済効果があったといい、さらなる上積みを目指していく。

羽田空港を出発するJAL A350-1000初便ニューヨーク行きJL6便＝24年1月24日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

羽田を出発するアメリカン航空のニューヨーク行き初便AA168便＝24年6月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　JALは新たな国際線フラッグシップ、エアバスA350-1000型機の1路線目にニューヨークを選び、2024年1月24日に就航。JALの執行役員で、ソリューション営業本部の副本部長と東京支社長を務める西原口香織氏によると、訪日客の回復と比べて出遅れていた日本企業による海外出張需要も「戻っている体感がある」と、ニューヨークも含めた需要回復に手応えが出てきているといい、日本発の観光需要も回復につなげていく。

アメリカン航空との共同事業やニューヨーク線の状況を説明するJALの西原口香織ソリューション営業本部副本部長＝25年7月8日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　アメリカン航空とのジョイントビジネス（共同事業）を、JALは2011年4月から実施。「羽田－ニューヨークは1日トータル3往復。ニューヨークから先のアメリカン航空のネットワークで利便性を向上させており、ジョイントビジネスを最大限に生かす」（西原口氏）と説明した。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港（JFK）をはじめ、ダラス・フォートワース、ロサンゼルス、シカゴで、アメリカン航空の米国国内線へ乗り継ぐことで、約200都市へ接続する。

　JFKの第8ターミナルは、従来はアメリカン航空専用だったが、リニューアルにより同社やJALが加盟する航空連合「ワンワールド・アライアンス」の各社が乗り入れるようになった。アメリカン航空の徳田竜一日本地区営業部長は「10月にはワンワールド10社のホームターミナルになる予定」と述べた。

　また、アメリカン航空ではボーイング787-9型機の客室を新仕様へリニューアルを進めている。日本路線への投入スケジュールはまだ未定なものの、搭乗率を上げることで早期投入を本社に訴えていきたいという。「来年はアメリカン航空が100周年を迎える」として、建国250周年と合わせて、営業を強化していく姿勢を示した。

関連リンク
JAL国際線 AIRBUS A350-1000
日本航空
アメリカン航空
New York City Tourism + Conventions

JAL
・JAL、A350-1000就航　20年ぶり旗艦機刷新、豪華個室席で羽田－NY（24年1月24日）

アメリカン航空
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写真特集・JAL新旗艦機A350-1000
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