機体 — 2014年2月27日 21:50 JST

ロールス・ロイス、次世代エンジン設計を発表 CO2排出量は2割超削減

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 英ロールス・ロイスは現地時間2月26日、次世代エンジン設計の詳細を発表した。技術革新による性能向上を特徴とするもので、今後10年以内の商業化を予定している。

RRの新エンジン開発プロジェクト「Advance」のイメージイラスト(同社提供)

 同社では、新たに2つの次世代エンジン設計を加える予定。1つ目の開発プロジェクト名は「Advance」。初代Trent(トレント)エンジンとの比較で、燃焼効率と二酸化炭素排出量が20%以上改善し、2020年までの商業化を予定している。

RRの新エンジン開発プロジェクト「UltraFan」のイメージイラスト(同社提供)

 2つ目の「UltraFan」は、2025年以降に利用可能となる技術に基づいた、可変ピッチ翼システムを持つギヤード設計のエンジン。同エンジンは燃焼効率、排出ガスともに初代Trentエンジンとの比較で、25%以上向上する予定となっている。

CTiファンシステム(RR提供)

 両エンジンの正式なシリーズ名は、追って発表する予定。すでに開発が進んだ段階にあり、燃焼効率を最大化し排気ガスを削減する新しいエンジンコア構造や、カーボン/チタンのファンブレードや複合材ケーシングの採用により、機体当たり重量を1500ポンド(約680.4kg)削減する「CTiファンシステム」、耐熱材料を使い高タービン温度環境内での動作効率向上する先進セラミックス基複合材料、高推力、高バイパス比を持つ未来型エンジン向けの「UltraFan」といった特徴がある。CTiファンシステムにより、乗客7人分相当の増員につなげられるという。

 また、同社はオープン。ローターエンジンに対する需要が生じた際に対応できるよう、同エンジンコンセプトを支える技術の開発や試験を実施している。

 Trentシリーズはすでに2500基が運航中で、受注済みの2500基超も含めて、今後10年以上にわたりサービスを続ける予定。

関連リンク
Rolls-Royce

「日本も高付加価値戦略を採るべき」特集・日本企業への処方箋(ロールス・ロイス編)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post