日本航空(JAL/JL、9201)は7月30日、エアバスA350-1000型機の初号機(登録記号JA01WJ)に貼っている機体ロゴのデカールを今月末ではがすことから、デカール姿で運航する最後の便となったパリ行きJL45便を羽田空港から送り出した。導入に携わった社員らが集まり見送った。羽田着の最終となるパリ発JL46便は、あす31日夜に到着する見通し。

羽田空港のC滑走路を離陸するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
初号機は、現地時間2023年12月11日にエアバスの最終組立工場があるトゥールーズで引き渡され、15日に羽田へ到着。機体左右の後部に赤い文字で「A350-1000」と大きく描き、次世代フラッグシップであることを2024年1月の就航当初からアピールしてきたが、デカールの耐久性と整備スケジュールの観点からロゴ掲出の終了が決まった。
機体がJALに引き渡され、トゥールーズを出発した際は機体後部には何も描かれておらず、真っ白な塗装だった。羽田へ到着後に実施した就航前の整備作業でデカールが貼られた。2号機(JA02WJ)にも同じデカールが貼られたが、今年4月に実施した重整備「C-CHECK(Cチェック)」の際、ひと足先にはがされており、ロゴ入りの機体はあす31日に羽田へ到着するパリ発JL46便を最後に姿を消す。
30日は、A350-1000の客室仕様をプロジェクトマネジャーとして手掛け、現在は別部署へ異動した西垣淳太さんら導入に携わった社員もロゴをまとった姿で最後に羽田を出発する初号機を見送った。西垣さんは「初号機であるデカール機はA350-1000自体をお客さまに知って頂く大きな役割を果たしてくれました。今後デカールがなくなり見た目が少し変わりますが、機内は変わらず高付加価値な品質をお届けしますので、これからも世界中のお客さまのご利用をお待ちしています」と話していた。

羽田空港でA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航パリ行きJL45便を見送るJAL社員(同社提供)

羽田空港でA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航パリ行きJL45便の出発前に記念撮影するJAL社員(同社提供)
A350-1000の座席数は4クラス239席で、ファーストクラスとビジネスクラスはJAL初の個室タイプのシートを採用した。30日のパリ行きJL45便は、乗客222人(幼児ゼロ)と乗員18人(パイロット4人、客室乗務員14人)を乗せ、羽田の111番スポットから午前10時37分に出発。C滑走路から午前11時5分に離陸してパリへ向かった。
復路の羽田行きJL46便は、30日午後8時25分にパリを出発し、羽田には31日午後5時20分に到着する見通し。
JALはボーイング777-300ERの後継機として、A350-1000を同数の13機発注済みで、2025年度は11機体制を計画しており、29日に10号機(JA10WJ)が就航した。投入路線は羽田-ニューヨーク、ダラス・フォートワース、ロンドン、パリ、ロサンゼルスの長距離国際線5路線となっている。

羽田空港で出発を待つJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で出発を待つJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で出発を待つJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港で出発を待つJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航パリ行きJL45便(同社提供)

羽田空港でA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航パリ行きJL45便の出発前に記念撮影するJAL社員(同社提供)

羽田空港でA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航パリ行きJL45便を見送るJAL社員(同社提供)

羽田空港のC滑走路へ進入するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったパリ行きJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸しパリへ向かうJALのA350-1000ロゴ入り初号機の最終運航となったJL45便=25年7月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
運航スケジュール(定刻/実績/出発スポット)
JL45 羽田(30日10:20/10:37/111)→パリ(30日17:55/18:07予定)
JL46 パリ(30日20:25)→羽田(31日17:20)
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JAL国際線 AIRBUS A350-1000
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動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
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(1)ダブルベッドも可能な個室ファーストクラス
(2)個室内で完結する足もと広々ビジネスクラス
(3)後ろを気にせず電動リクライニングできるプレエコ
(4)4K13インチ画面エコノミーは快適さ追求
