エアライン, ボーイング, 機体 — 2025年7月4日 11:41 JST

JAL、退役777外板をキーホルダーに 薄さ生かし異なるデザインに

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 日本航空(JAL/JL、9201)は7月4日、退役機体の胴体外板(FUSELAGE SKIN、フューズレージスキン)を再利用したオリジナル商品を開発したと発表した。退役済みのボーイング777-200型機(旧登録記号JA772J)の外板を、JALグループの整備士がタグキーホルダーに作り替えた。JALマイレージバンク(JMB)のマイルと引き換え、7日から受け付ける。

退役したJA772Jの外板から切り出したJALのタグキーホルダー「FUSELAGE SKIN TAG」(同社提供)

外板がキーホルダーにアップサイクルされたJALの777-200 JA772J=22年11月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 胴体外板をアップサイクルしたタグキーホルダー「FUSELAGE SKIN TAG(フューズレージスキンタグ)」はアルミ合金で、ヨコ11.7センチ、タテ5センチ、厚さ2-5ミリ。長さ14.5センチのワイヤーが付属する。外板の薄さや質感、航空機の部品を固定する「リベットホール」を生かしたデザインで、切り出す外板の位置によりデザインが1つひとつ異なるという。

 スキンタグには、JA772Jの製造番号(MSN)「27657/507」のほか、受領から退役までの年月「2005/04-2022/11」を刻印する。また、外板を無駄なく切り出せることから、楕円形の形状を採用した。

 同商品は、JALのマイルと商品を交換できる「とっておきの逸品」で7日午後2時から受け付け、1つ1万5000マイルで交換する。

 JALは777の国内線仕様機を2020年度で全機退役させ、機体をリサイクルすることにより廃棄物の削減を進めている。JA772Jはこのうちの1機で、2021年3月に退役。国土交通省航空局(JCAB)は2022年11月30日付けで同機を抹消した(関連記事)。

1つひとつデザインが異なるJALのタグキーホルダー「FUSELAGE SKIN TAG」(同社提供)

退役したJA772Jの外板リベットホールを生かして切り出すJALのタグキーホルダー「FUSELAGE SKIN TAG」(同社提供)

エンジンを取り外し解体を待つJALの777-200 JA772J=22年11月9日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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