エアバス, 官公庁, 機体 — 2021年5月21日 12:37 JST

仏海軍、最新ヘリH160を2機追加導入 捜索救難救助用

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 エアバス・ヘリコプターズは現地時間5月20日、フランス国防省装備総局(DGA)が仏海軍向け最新中型双発ヘリ「H160」を2機追加発注すると発表した。2020年に契約済みの4機と合わせて計6機となる。捜索救難救助任務(SAR)仕様で、2022年5月から順次運用を開始する見通し。

仏海軍向けH160のイメージイラスト(エアバスヘリ提供)

 仏海軍向けの6機は、ウインチと任務に応じて最適化できるモジュール式キャビンを備え、夜間のウインチ作業に必要な暗視ゴーグルも導入される予定。軍用改修はバブコックが担う。

 捜索救難救助任務に加え、仏軍事省とのHIL(合同ライトリコプター)開発プログラムのH160M「ゲパード」納入までの間、仏軍の重要任務に投入する。H160Mの納入開始は2026年を予定しており、仏軍が現在運用中の5機種のヘリの後継機として169機を引き渡す計画になっている。

 H160は次世代の中型双発機として最新技術を投入し、洋上での人員輸送、救急医療、ビジネスおよびVIP輸送、公共サービスなど様々な用途に対応する。最新のヘリコプター用アビオニクス「ヘリオニクス」を装備しており、パイロットの操作をサポートし、自動化機能を備えた安全機能と、フライトエンベロープ保護が含まれる。EASA(欧州航空安全庁)の型式証明は、2020年7月に取得した。

 日本では、NHKの報道ヘリを運航しているオールニッポンヘリコプター(ANH)が初めて発注し、今年1月に初飛行。国土交通省航空局(JCAB)の型式証明も取得しており、引き渡し後はエアバス・ヘリコプターズの神戸施設で報道取材用機器の搭載とカスタマイズを実施後に就航する。

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Airbus Helicopters
エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン

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