ボーイング, 官公庁, 機体 — 2026年6月26日 22:27 JST

空自KC-46A、百里基地に5機配備へ 滑走路延長

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 防衛省は6月26日、航空自衛隊の空中給油・輸送機KC-46A「ペガサス」を、百里基地(茨城県)に5機配備する方針を明らかにした。このうち、今年度予算に取得費を計上した2機を2030年度に配備する予定で、残る3機の配備時期は未定。配備に向け、滑走路を3000メートル以上に延長することを念頭に検討を進める。

空自向けKC-46A(ボーイング提供)

—記事の概要—
美保10機、百里5機計画
滑走路3000メートル以上へ
月10回飛行、茨城空港「影響ない」
F-35Bにも給油可

美保10機、百里5機計画

 空自は現在、KC-46Aを6機保有し、美保基地(鳥取県)で運用している。計15機を取得する計画で、2025年度までに予算計上した10機は美保基地への配備を調整している。11機以上を運用するために必要な用地を美保基地で確保できないことから、残る5機の配備先を検討していた。

空中給油・輸送機の配備状況(防衛省の資料から)

 防衛省は、南西地域や太平洋側地域などの必要な空域へ速やかに展開できることや、駐機場などの施設整備と安全な地上走行に必要な用地を確保できることを条件に、空自の基地を検討。百里基地以外に条件を満たす飛行場はなかったとしている。

滑走路3000メートル以上へ

 2030年度の運用開始に向け、同年度までに必要な施設整備を終える。2026年度は滑走路延長と受電所改修の基本検討に加え、整備格納庫や燃料系統格納庫、燃料タンク、洗機場、駐機場、給油用ハイドラントの新設、誘導路改修に向けた調査・設計を進める。

KC-46A配備に伴う関連施設の整備(防衛省の資料から)

 2027年度以降は、貨物ターミナルやシミュレーター受入施設の新設、電子整備場の改修も予定する。施設の配置や滑走路の具体的な延長区域は、今後の調査・設計を踏まえて決める。

 先行する2機の配備に伴い、操縦者や整備員、管理要員など約60人が増える見込み。配備部隊や具体的な要員数は検討中としている。百里基地には2025年度末時点で約1390人が所在する。

月10回飛行、茨城空港「影響ない」

 具体的な運用方法は配備後に決める。美保基地での実績を基にした参考値では、飛行回数は1機当たり月平均約10回で、このうち日没から翌日午前8時前の夜間・早朝飛行は月平均約2回となっている。

KC-46A配備に伴う関連施設の整備(防衛省の資料から)

 百里基地は茨城空港と滑走路を共用している。防衛省は、民間機に影響を与えないよう進入時刻などを調整するため、現時点ではKC-46Aの配備による空港運用への影響はないと説明。将来の運用時も、民間機に支障が生じないよう関係機関と調整する。

 KC-46Aはボーイング767型機とほぼ同等の静粛性を持ち、百里基地に配備されているF-2戦闘機と比べると、騒音は格段に小さいとしている。

F-35Bにも給油可

 KC-46Aは、ボーイングが長距離貨物機「767-200LRF」として計画した機体を基に開発された空中給油・輸送機で、767-200ER旅客機の胴体、767-300F貨物機の主翼・着陸装置・貨物用ドア・床、767-400ERのコックピットとフラップを組み合わせたKC-767の米軍仕様「KC-767 Advanced Tanker(KC-767AT)」を発展させたもの。空中給油機能などを装備しない貨物機「767-2C」として製造後、軍用機として改修されるとKC-46Aになる。

 小牧基地(愛知県)に配備しているKC-767と比べ、最大搭載燃料が約1.5倍となり、フライング・ブーム方式とプローブ・アンド・ドローグ方式の双方に対応。F-35Bを含め、受油機能を持つほとんどの機体へ給油できる。

 防衛省は、周辺国による航空戦力の近代化や、中国とロシアの爆撃機による長距離共同飛行などを挙げ、高烈度の航空作戦や継続的な戦闘に対応するため、空中給油機能を強化するとしている。

関連リンク
KC-46A Pegasus(Boeing)
防衛省
航空自衛隊

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