エアライン, ボーイング, 機体 — 2021年1月26日 12:30 JST

エア・ドゥ、退役767初号機が米国へ 翼振り最後の羽田離陸

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 エア・ドゥ(ADO/HD)が1998年12月の就航以来運航してきたボーイング767-300ER型機の同社向け初号機(登録記号JA98AD)が1月26日、羽田空港から売却先の米国へ向かった。20日の札幌(新千歳)発羽田行きHD20便を最後に退役しており、22年間の総飛行時間は6万122時間4分、総着陸回数は4万8272回で、地球約1079周分に相当する約4400万キロとなった。

羽田空港のC滑走路を離陸するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エア・ドゥは1996年11月14日、「北海道国際航空」として札幌市内に設立。初号機は同社唯一の新造機で1998年3月27日に引渡され、同年6月24日に羽田空港へ到着した。訓練などに使用された後、同年12月20日に就航し、初便は羽田発札幌(新千歳)行きHD11便だった。

 座席数は就航から退役まで1クラス286席のままで、シートは仏シクマ(現サフラン)製。北海道国際航空を名乗っただけあり、将来の国際線進出を想定した機内で、ラバトリー(化粧室)は7カ所と、大手が運航する同型機の国内線仕様機の4カ所より多く、機内食を準備するギャレー(厨房設備)も前方と中央、後方の3カ所に設けていた。

 米国へのフェリーフライト(回航)はHD9051便で、羽田の502番スポット(駐機場)を午前9時9分に出発し、C滑走路(RWY34R)を同23分に離陸。翼を振り、経由地のアンカレッジへ向かった。目的地のニューメキシコ州ロズウェルには現地時間27日に到着する見込み。アンカレッジからは、初号機が1998年に羽田へフェリーされる際の出発地となったサンバーナーディーノ国際空港の上空通過を予定している。

*写真は11枚。
*フェリー担当機長とJA98ADの不思議な縁。記事はこちら

羽田空港のC滑走路を離陸するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発しC滑走路へ向かうエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を出発しC滑走路へ向かうエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路へ進入するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港のC滑走路を離陸するエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸し米国へ向かうエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸し米国へ向かうエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸し米国へ向かうエア・ドゥの767初号機JA98AD=21年1月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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