エアバス, ボーイング, 企業, 機体 — 2019年4月9日 08:00 JST

IHI、航空機エンジン部品でも不正検査7000件超

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 旅客機用エンジンの整備で検査方法などの不正が行われていたIHI(7013)は4月8日、部品製造でも7000件以上の不正検査が行われていたと発表した。

航空機エンジン部品でも不正が発覚したIHI(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 IHIによると、航空機エンジン部品を製造している相馬工場(福島県相馬市)と呉第二工場(広島県呉市)、瑞穂工場(東京都西多摩郡)で調査したところ、2017年1月から今年1月までの作業件数約180万件のうち、7138件の不正検査が確認された。

 不正の内容は、社内規定を守らずに訓練生による検査や検査記録の入力や押印が行われていたり、検査員が別の検査員に代わり入力や押印していた。IHIでは、今回確認された不正については、改善策を講じているという。

 また、不正検査が行われた部品については、最終検査までに同じ内容の検査が実施されるなど、別の形で強度や性能などの基準を満たしていることを確認しているという。IHIでは再発防止策として、検査員の増員や再教育などを実施しており、全社的な教育強化などを実施するとしている。

 IHIはエンジン整備の不正について、経済産業省から3月29日に行政処分を受けている。

 同社が参画している民間機用エンジンは、エアバスA320ファミリー向けのIAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)製V2500、ボーイング777型機向けのGE製GE90、エンブラエル170(E170)などリージョナルジェット機向けのGE製CF34、787と747-8向けのGE製GEnx、A320neoファミリー向けのプラット・アンド・ホイットニー製PurePower PW1100G-JM、ボンバルディアのビジネスジェット機グローバル7000/8000向けのGE Passport 20。ロールス・ロイス製Trentシリーズもシャフトや低圧・中圧タービンの部品などを供給している。

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