MRJ, 機体 — 2016年12月28日 15:00 JST

MRJ、米国拠点で見学会 関係者170人招待

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 三菱航空機は12月28日、リージョナルジェット機「MRJ」の米国開発拠点の見学会を開催したと発表した。現地時間12月4日に開催し、飛行試験初号機(登録番号JA21MJ)と4号機(JA24MJ)を公開した。

モーゼスレイク・フライトテスト・センターで開催した見学会(三菱航空機提供)

 米国内で実施する飛行試験の拠点として、三菱航空機は米ワシントン州モーゼスレイクのグランド・カウンティ国際空港内に「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」を開設。見学会には近隣住民や地元企業、空港関係者など約170人を招待した。

 MFCは4月1日付で発足。8月1日から現地オフィスが稼働し、日本から異動した社員を中心に、飛行試験機の受け入れ準備を進めていた。9月9日にはワシントン州知事を招き、三菱重工業(7011)の大宮英明会長や三菱航空機の森本浩通社長が出席して開所式を開く予定だったものの、初号機の米国へのフェリーフライト(空輸)が遅れたため、開所式を中止した。

 初号機は9月28日に、2機目となる4号機は11月21日に、モーゼスレイクに到着。見学会後の12月19日には3機目となる2号機(JA22MJ)も到着し、3機体制で試験を進めている。

 2号機は日本時間14日午前9時20分、県営名古屋空港(小牧)を出発した。飛行試験4号機同様、南回りルートを選択。グアム国際空港とマーシャル諸島マジュロ国際空港、ホノルル国際空港、サンノゼ国際空港を経由し、19日午後4時30分(日本時間20日午前9時30分)、グラント・カウンティ国際空港に到着した。総飛行距離は約1万4000キロ、総飛行時間は20時間10分だった。

 三菱航空機では、5機ある飛行試験機のうち、4機を米国へ持ち込む。残る3号機(JA23MJ)も年内に持ち込む予定だが、年明けになる可能性もあるという。

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