MRJ, 機体 — 2016年9月1日 14:11 JST

MRJの米国拠点、開所式中止 フェリーフライトは北回り継続に

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 三菱航空機は9月1日、リージョナルジェット機「MRJ」の米国開発拠点について、9日に実施予定だった開所式典を中止すると発表した。

名古屋空港に戻ったMRJの飛行試験初号機=16年8月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 米国内で実施する飛行試験の拠点として、三菱航空機は米ワシントン州モーゼスレイクのグランド・カウンティ国際空港内に「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」を開設。9日にワシントン州知事を招き、三菱重工の大宮英明会長や三菱航空機の森本浩通社長が出席して開所式を開く予定だった。

 MFCは4月1日付で発足。8月1日から現地オフィスが稼働し、日本から異動した社員を中心に、飛行試験機の受け入れ準備を進めている。

 当初は8月末までに、飛行試験初号機(登録番号JA21MJ)を県営名古屋(小牧)空港からモーゼスレイクへフェリー(空輸)する予定だった。8月27日にフェリーフライトを実施した際、空調システムの左舷用監視装置に不具合が発生。給油する新千歳空港へ向かう際、出発地の小牧へ引き返した。

 不具合が発生した装置を交換後、地上試験を経て翌28日に再度フェリーフライトに向かったが、再び同じ箇所に不具合が発生。新千歳へ向かう途中の秋田上空で小牧へ引き返し、2日連続でモーゼスレイクへのフェリーフライトを断念した。

 今回のルートは新千歳で給油後、ロシアのカムチャツカ半島、米国のアラスカを経て、モーゼスレイクへ向かう北回り。ロシアの上空通過権の期限が28日に小牧を出発するスケジュールで切れたため、当局への再申請が必要で、許可を得るには3週間から1カ月程度掛かる可能性がある。

 三菱航空機は故障箇所の原因究明と対策後、寄港先などを調整の上、9月下旬にも同じ北回りでフェリーフライトを実施する予定。機体到着後、飛行試験を始めるころを目途に、地元関係者を招く見学会などの開催を検討している。

 モーゼスレイクには、日本航空(JAL/JL、9201)がパイロット訓練所を1968年から2009年まで設けていた。MFCはJAL撤退後の開設とあって、地元の期待は大きい。

 同社は当初、今秋から米国で飛行試験を開始する予定だったが、夏に前倒ししていた。5機ある飛行試験機のうち、4機を年内に米国へ持ち込む予定だが、フェリーフライトがずれ込む場合、飛行試験を計画通りにこなせなくなる可能性もある。

 MRJは8月31日に正式契約した米エアロリースの発注により、全日本空輸(ANA/NH)やJALなど計7社から427機(確定発注233機、オプション170機、購入権24機)を受注している。

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