企業, 機体 — 2014年11月10日 07:00 JST

ロールス・ロイス、YS-11用エンジン「サポート継続」

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 1964年に日本法人「ロールス・ロイス・ジャパン」を設立した英ロールス・ロイスは50周年を記念し、このほど事業説明会を都内で開いた。

退役した海上保安庁のYS-11のダートエンジン=11年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 日本との協力関係については、緊密であることを強調。川崎重工業(7012)が1961年以来、旅客機用ターボファンエンジン「トレント」シリーズのほぼすべてについて、生産に参画しているほか、三菱重工業(7011)は戦後初の国産旅客機となった日本航空機製造YS-11型機に採用されたターボプロップエンジン「ダート」のサポートを皮切りに、2004年にボーイング787型機向けのトレント1000、2008年にはエアバスA350 XWB型機向けのトレントXWBに参画しており、IHI(7013)や住友精密工業(6355)などとも協力関係にあることを説明した。

 YS-11は1962年8月30日に初飛行し、182機(うち試作機2機)が製造され、国内では航空会社や運輸省(現国土交通省)航空局(JCAB)、自衛隊、海上保安庁で採用された。国内の旅客定期便からは2006年9月30日に、飛行検査機として運用していたJCABでは2006年12月22日に、海上保安庁では2011年1月13日に運航から退き、現在では航空自衛隊と海上自衛隊の機体を残すのみとなった。

茨城空港に着陸する海上保安庁のYS-11=11年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今後のYS-11用ダートエンジンのサポート体制について、ロールス・ロイスのロブ・ワトソン防衛航空部門アジア太平洋カスタマービジネス担当シニア・ヴァイス・プレジデントは、「機体が使用されている間は継続する」と述べ、当面はロールス・ロイスとしてもサポートを続けていく意向を示した。

 また、現在のトレント1000では、川崎重工が中圧コンプレッサーの設計と製造、エンジンテストに参画し、三菱重工が燃焼器と低圧タービン・ブレードの設計・製造分野に参画している。今後日本企業が高圧コンプレッサーなど、より難易度が高い分野への進出の可能性について、ワトソン氏は「利益面や、お互いの戦略で合意できるかを議論することになる」とした上で、現段階で公表できる合意事項はないとした。

 日本法人には現在、70人以上の社員が在籍している。

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