エアライン, 空港, 解説・コラム — 2017年1月17日 09:10 JST

スカイマーク、仙台7月再就航へ 破綻後初の再開、茨城-那覇は直行便に

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 スカイマーク(SKY/BC)は、7月1日から仙台空港へ再就航する。2015年1月に経営破綻後、同年10月24日を最後に仙台から撤退したが、経営状態が好転したことを受け、神戸-仙台線を1日2往復で約1年8カ月ぶりに再開する。破綻後の路線再開は初めて。

スカイマーク社員が仙台便利用者へ向けて感謝の言葉を書いたメッセージボード=15年10月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

スカイマーク社員に見送られ仙台空港を出発する神戸行き最終便=15年10月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 スカイマークの破綻直後の路線数は24路線だったが、石垣と宮古、米子、仙台の4空港から順次撤退。現在はボーイング737-800型機(1クラス177席)を26機保有し、羽田、札幌(新千歳)、茨城、中部(セントレア)、神戸、福岡、長崎、鹿児島、那覇の9都市に直行便16路線が就航している。

 仙台へは2013年4月20日に就航。札幌線を1日3往復、福岡線を1日2往復で運航を開始した。2015年1月28日の経営破綻以降、同年3月29日に始まった夏ダイヤから札幌線と福岡線を運休し、夏ダイヤ最終日の同年10月24日で神戸線の運航を終え、仙台から撤退した。

 7月からは神戸発と仙台発ともに、朝と夕方に出発する運航スケジュールを予定。1月19日に国土交通省航空局(JCAB)へ申請する。

仙台空港で福岡行き初便に搭乗する子どもを出迎えるスカイマークの西久保社長(当時)=13年4月20日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 3月26日に始まる夏ダイヤでは、神戸-仙台線を復活させるほか、茨城-札幌線を1日2往復に増便。現在は神戸経由の茨城-那覇線を直行便に変更する。

 神戸空港は羽田を本拠地とするスカイマークの第2拠点。仙台線再開により運航できる便数が発着枠の上限に達することが、茨城-那覇線を直行便化する要因の一つとみられる。

 仙台空港は2016年7月1日に民営化。今夏には、2013年4月12日に就航したピーチ・アビエーション(APJ/MM)が第3拠点化する。現在は関西線のみだが、上海線など国際線の開設を視野に入れている。一方、中部空港(セントレア)を拠点に就航準備を進めているエアアジア・ジャパン(DJ)は、運航を予定していた中部-仙台線の計画を撤回。同社はスカイマークのカウンターがあった場所に、チェックインカウンターを準備していた。

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