MRJ, 機体 — 2016年11月22日 14:50 JST

MRJ、飛行試験3号機が初飛行成功

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 三菱航空機は11月22日、開発中のリージョナルジェット機「MRJ」の飛行試験3号機(登録番号JA23MJ)が初飛行したと発表した。

県営名古屋空港を離陸し初飛行するMRJの飛行試験3号機(三菱航空機提供)

 胴体に黒いラインがデザインされた3号機は、22日午前10時18分に県営名古屋(小牧)空港を出発。午後0時22分に同空港へ着陸した。飛行時間は速報値で2時間4分だった。

 三菱航空機では、5機ある飛行試験機のうち、4機を年内に米国の開発拠点であるワシントン州モーゼスレイクにあるグラント・カウンティ国際空港へ持ち込む計画。初号機(JA21MJ)が9月28日に、4号機(JA24MJ)が11月18日に到着し、米国での飛行試験は2機体制となった。今回初飛行した3号機は、飛行特性試験とアビオニクス試験を実施する。

 国内で飛行試験を実施する5号機と合わせ、2018年ごろまで飛行試験を実施。2018年前半には機体の安全性を証明する、国土交通省航空局(JCAB)の型式証明を取得する。全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)への量産初号機引き渡しは、2018年中ごろを計画しているが、試験の進捗によっては、1年程度の遅れが生じる可能性もある。

県営名古屋空港を離陸し初飛行するMRJの飛行試験3号機(三菱航空機提供)

県営名古屋空港を離陸し初飛行するMRJの飛行試験3号機(三菱航空機提供)

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