日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数推計値によると、2026年4月の訪日客数は前年同月比5.5%減の369万2200人で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。関係悪化が続く中国の大幅減が影響し、緊迫するイラン情勢により中東も前年割れが続いた。出国した日本人は8.4%増の104万2100人で、2カ月連続で前年同月超え。12カ月(1年)連続で100万人を上回ったものの、コロナ前の6割程度の回復にとどまった。
—記事の概要—
・26年4月の動向
・方面別実績
26年4月の動向

3カ月ぶりに前年割れとなった26年4月の訪日客=26年4月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
JNTOが重点市場としているのは23カ国・地域で、このうちフランスで単月の最高を記録。韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、ベトナム、インド、米国、ロシアの8市場で4月の過去最高となった。
キリスト教のイースター(復活祭)休暇の期ずれにより訪日需要が3月下旬と4月上旬に分散したものの、桜シーズンに合わせた需要増もあり、韓国やベトナム、米国などで需要が高まった。中国からの訪日客は56.8%減で、5カ月連続で前年同月を下回った。中東は21.4%減で、イラン情勢による航空便の運休・減便が大きく響いた。
方面別実績
方面別に見ると、アジアでは韓国が87万8600人(前年同月比21.7%増)で、23市場最多の訪日客数となった。中国は33万700人(56.8%減)、台湾は64万3500人(19.7%増)、香港は22万6000人(14.3%減)、インドは4万1900人(12.2%増)だった。
ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国では、タイが16万4800人(4.0%増)、シンガポールが6万2900人(4.8%増)、マレーシアが6万400人(18.1%増)だった。インドネシアは6万2200人(1.3%増)、フィリピンは8万8400人(2.8%減)、ベトナムは7万6000人(18.6%増)だった。
欧州では、英国が5万9900人(13.8%減)、フランスが5万9200人(3.7%増)、ドイツが4万8500人(15.2%減)。イタリアは3万人(34.2%減)、スペインは1万9000人(21.6%減)、ロシアは2万5800人(11.4%増)、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの4カ国で構成する「北欧地域」は1万9900人(12.6%減)だった。
サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートのGCC(湾岸協力理事会)の加盟6カ国にトルコとイスラエルを加えた8カ国で構成する「中東地域」は、2万2300人(21.4%減)だった。
米大陸では米国が33万人(0.8%増)、カナダは7万300人(3.2%減)、メキシコは2万1200人(2.7%減)だった。オセアニアでは、豪州が10万2500人(11.1%減)だった。そのほかの国・地域からは24万8200人(6.7%増)が入国した。
・3月訪日客、伸び鈍化3.5%増 中国55.9%減、中東30.6%減(26年4月16日)
