北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は12月13日、11日の札幌(丘珠)発秋田行きJL2823便(ATR42-600型機、登録記号JA14HC)が飛行中、エンジンに不具合が発生し、函館空港へ目的地を変更して緊急着陸した件について、国土交通省航空局(JCAB)が航空法で定める「航空事故」につながりかねない「重大インシデント」に認定したと発表した。国の運輸安全委員会(JTSB)が調査し、詳しい原因を調べる。

函館へ目的地変更したHACのATR42 4号機(資料写真)=23年10月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
不具合は11日午後0時37分ごろ、丘珠空港の北西約9キロ、高度約150メートルで発生。JL2823便は同空港を午後0時27分に出発し、同32分に離陸したが、進行方向右側にある第2エンジンの出力系統にトラブルが起きた。パイロットは午後0時45分に函館空港へ目的地を変更し、56分に管制に対し着陸の優先権を要請。午後1時33分に函館空港へ着陸し、37分にスポット(駐機場)へ到着後、58分に乗客の降機が始まった。
ATR42-600の座席数は1クラス48席。この影響で、折り返し便の秋田発丘珠行きJL2824便と、後続となる丘珠発釧路行きJL2865便、釧路発丘珠行きJL2864便の計3便が欠航となった。影響者数は99人で、JL2824便が21人、JL2865便が30人、JL2864便48人だった。
HACの機材はATR42が4機で、当該機は2023年10月に就航した4号機となる。
関連リンク
北海道エアシステム
12/11発生
・HAC、エンジン不具合で函館に緊急着陸 札幌丘珠→秋田JL2823便(25年12月11日)
4号機
・HAC、丘珠空港で初の4機勢ぞろい 就航したての4号機も(23年10月29日)
・HAC、ATR4号機10/25就航 29日に丘珠-中標津・秋田新設、4機体制に(23年10月23日)
写真特集・HAC ATR42-600初号機丘珠到着
前編 22年ぶり新機材
後編 サケや利尻昆布で北海道を表現
