ANAホールディングス(ANAHD、9202)が100%出資するエアージャパン(AJX/NQ)が、自社ブランド「AirJapan」便に使用する3号機(ボーイング787-8型機、登録記号JA802A)が、11月22日に成田空港へ到着する。
*当日の様子はこちら。

AirJapan仕様の787-8初号機=24年2月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
フェリーフライト(回航便)の便名は中国・厦門(アモイ)発成田行きNH9414便。アモイを現地時間22日午前1時15分に出発し、成田には午前6時に到着する見通し。スポットは到着直前に決まる。
3機体制になることで、AirJapan便は成田-シンガポール線を現在の週5往復から週7往復(1日1往復)に増便する。

2011年11月の復興応援フライトで福島空港を低空で通過するANAの787-8 JA802A=11年11月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

通常デザインへの再塗装が進むANAの787-8 JA802A=17年10月 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
AirJapan仕様への改修対象は、ANAが初期導入した787-8。3号機は、ANAの787としては2号機(登録記号JA802A)で、ANAが導入当初は初号機(JA801A)とともに、機体後方に濃紺のアクセントをあしらった特別塗装で運航していたが、2017年10月に現在の通常塗装「トリトンブルー」に塗り替えられた。トリトンブルーで最後の商業運航は、10月14日のバンコク発羽田行きNH878便だった。
AirJapan仕様は、シートピッチが海外のFSCのエコノミークラスと同等の32インチ(約81センチ)で、東南アジアのLCCで主流の28-29インチより広くした。ANAの国際線用787は34インチ、国内線用は31インチで、グループ内では中間となり、中距離国際線でも過ごしやすくした。
一方、ANAHDは10月30日に、AirJapan便の運航を冬ダイヤ最終日の2026年3月28日で休止すると発表。2024年2月の就航時には6機体制を計画していたが、3機までの受領となった。休止後の3機の扱いは検討中で、エンジン整備のため稼働していないANA仕様機の予備エンジン供給元としての活用も含め、ANAグループ全体の稼働率向上につなげる。
AirJapan便を運航開始前のエアージャパンは、ANAの国際線のうち、アジア・リゾート路線を運航していたが、コロナ影響下の2022年3月8日にグループの第3ブランドとして、中距離国際線を担う「AirJapan」を発表。ANA便の運航を継続しつつ、自社ブランドを立ち上げた。現在は成田-バンコク(スワンナプーム)、ソウル(仁川)、シンガポールの3路線を、AirJapan便として運航している。
関連リンク
AirJapan
成田到着
・AirJapan、787最終3号機が成田着 元サバ2号機でシンガポール増便(25年11月22日)
AirJapan仕様
・AirJapan、3月で運航終了 ANA便運航に専念、787はエンジン捻出検討(25年10月30日)
・ANA新ブランドAirJapan、787お披露目 シートピッチ広めで訪日客狙う(24年2月6日)
・新ブランドAirJapanの初号機、早朝の成田着 ANAのJA803A改修、2/9就航(24年1月26日)
JA802A
・AirJapanの787、3号機は改修5カ月で運航終了 元サバ2号機(25年10月30日)
・鯖塗装からトリトンへ 写真特集・ANA787 2号機リペイント(18年1月11日)
・ANAの787 2号機、再塗装終え伊丹から成田へ 通常塗装初便はプノンペン行き(17年10月24日)
・ANAの787、2号機も再塗装完了 就航時のデザイン消える(17年10月23日)
・ANAの787、2号機も通常塗装へ 伊丹到着、就航時の特別塗装姿消す(17年9月29日)
