エア・インディア(AIC/AI)は現地時間6月19日、デリー-羽田線を含む一部国際線線を減便すると発表した。インドのアーメダバードで12日に起きたAI171便(ボーイング787-8型機、登録記号VT-ANB)墜落事故に伴い、787と777のワイドボディー(広胴・双通路)機で運航する国際線の一時的な削減による措置で、21日から7月15日までの期間中、約15%を運休・減便する。影響は21路線に及ぶ見通し。

一部国際線を期間限定で削減するエア・インディア=25年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
期間運休するのは3路線で、週4往復のデリー-ナイロビ線(AI961/962)を6月30日まで運休。週3往復ずつのアムリトサル-ロンドン(ガトウィック)線とゴア-ガトウィック線は、7月15日まで運休する。
減便は18路線で、このうち羽田線を含む極東は2路線で、残りは北米5路線、欧州9路線、豪州2路線となる。
羽田線は現在週7往復(1日1往復)で、期間中は週6往復に減便。週5往復のデリー-ソウル(仁川)線は7月5日までは週3往復、6日から15日までは週4往復に減便する。
北米はデリー発着のトロント、バンクーバー、サンフランシスコ、シカゴ、ワシントンの5路線が対象。欧州はデリー発着がロンドン(ヒースロー)、バーミンガム、パリ、ミラノ、コペンハーゲン、ウィーン、アムステルダムの7路線と、ベンガルール-ロンドン(ヒースロー)線、アムリトサル-バーミンガム線がの計9路線が減便対象となる。豪州はデリー発着のメルボルンとシドニーの2路線を減便する。
エア・インディアが現在運航している787は、標準型の787-8が26機、長胴型の787-9が7機の計33機。インドの航空当局であるDGCA(インド民間航空総局)の指示により点検作業を進めており、18日時点で26機が完了し、運航が許可されたという。
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