エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2025年6月12日 19:45 JST

エア・インディア機が離陸後に墜落炎上 アーメダバード発AI171便、乗客乗員242人

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 エア・インディア(AIC/AI)は現地時間6月12日、インド西部のアーメダバード発ロンドン(ガトウィック)行きAI171便(ボーイング787-8型機、登録記号VT-ANB)が、離陸直後に事故に巻き込まれたと発表した。乗客230人と乗員12人の計242人が乗っており、空港近くの住宅地に墜落した。負傷者は最寄りの病院に搬送されているという。

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エア・インディアの787-8(資料写真)=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 AI171便は12日午後1時38分(日本時間同日午後5時8分)にアーメダバードのサルダール・ヴァッラブバーイー・パテール国際空港を出発。242人のうち、国籍は169人がインド、53人が英国、7人がポルトガル、1人がカナダだった。空港の滑走路は1本(RWY23/05)で、AI171便はRWY23から離陸した。

 インドのANI通信によると、墜落地点は空港近くのメグニナガル(Meghaninagar)で、乗員の内訳はパイロットが2人、客室乗務員が10人。メグニナガルは空港の南南西に位置する住宅地で、滑走路の延長線上にある。

 Xに投稿された動画によると、AI171便は徐々に高度を下げたのちに黒煙と炎が上がっている。空港によると、発着する全便の運航が一時的に停止されていたが、日本時間12日午後8時40分すぎ、一部便を除き運航を再開したことを明らかにした。

墜落したアーメダバード発ロンドン・ガトウィック行きAI171便の航跡(Flightradar24から。墜落地点を示すものではありません。実際の位置とは誤差がある場合があります)

 航空機の位置情報を提供するウェブサイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、墜落したVT-ANBは、12日の1便目はデリー発アーメダバード行きAI423便として運航。デリーを午前9時48分に出発し、アーメダバードには午前11時17分に到着していた。AI171便は2便目で、同機でガトウィックから運航予定だったインド西海岸ゴアへ向かう3便目のAI146便は欠航となった。

 インドのモディ首相は「アーメダバードでの悲劇は、私たちに衝撃と深い悲しみをもたらした。言葉に尽くせぬほど胸が痛む。この悲しみの時にあって、被害を受けたすべての人々に思いを寄せている。被災者を支援している閣僚や当局とは連絡を取り合っている」と述べ、弔意を示した。

 787を製造するボーイングは「エア・インディアと連絡を取っており、AI171便に関して支援する用意がある。乗客、乗員、初動対応にあたった関係者を含め、すべての影響を受けた方々に心よりお見舞い申し上げる」とコメントした。

 製造国である米国のNTSB(米国家運輸安全委員会)は「インドのAAIB(航空事故調査局)を支援するため、米国の調査団を現地へ派遣する予定だ」との声明を発表した。

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