トキエア(TOK/BV)は6月13日、佐渡空港への就航に向けてパイロットの座学訓練を実施したと発表した。滑走路の長さなど課題があり、就航時期は決まっていない。

佐渡空港就航に向けた座学訓練を実施するトキエア(同社提供)
座学訓練は本社会議室で12日に実施。機長と副操縦士の計2人に対し、佐渡空港に特化した航空機の離着陸性能などに関するものだったという。シミュレーターや実機による訓練計画は、決まり次第発表するとしている。
佐渡空港は滑走路長が890メートルと短く、トキエアが運航する仏ATR製ATR42-600型機(登録記号JA03QQ)は、乗客数を定員の約半分の22人までに抑えなければならない。ATRは、800-1000メートルの短い滑走路で乗客48人を乗せて離着陸できるSTOL(短距離離着陸)型「ATR42-600S」をを開発していたが、サプライチェーンのひっ迫が続いていることや、今後の需要が見込めないとして2024年11月13日に開発中止を発表している。
トキエアの機材計画も見直しを迫られ、従来佐渡へ暫定的な導入を検討していた通常型のATR42である3号機を、本格的に就航させる可能性も出てきている。
トキエアの機材は、1機目と2機目が長胴型のATR72-600型機(1クラス72席)、3機目は標準型のATR42-600(同46席)で計3機。客室仕様のうち、シートピッチは3機とも29インチ(約74センチ)で、3号機の前方12席のみ32インチ(約81センチ)となる。29インチはLCC(低コスト航空会社)の単通路機で主流のシートピッチで、32インチは海外のFSC(フルサービス航空会社)のエコノミークラスで標準的な値となる。

トキエアの3号機ATR42=25年4月24日 PHOTO: Daigo TAKENOBU/Aviation Wire
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