羽田空港第2ターミナル本館と北側サテライトを結ぶ接続部が、3月19日から供用開始となった。国内線搭乗口も5カ所設けられ、実績ベースの初便は50A搭乗口から午前6時39分(定刻同40分)に出発した全日本空輸(ANA/NH)の岩国行きNH631便(ボーイング737-800型機、登録記号JA58AN)となった。

3月19日から供用を開始となった羽田空港第2ターミナル本館とサテライトを結ぶ接続部の通路=25年3月10日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire
接続部の長さは430メートル、面積は約2万1000平方メートル。国内線の搭乗口を5カ所設け、50A、50B、51A、51B、52が新設された。このうち、50A/Bと51A/Bの4カ所は「固定橋マルチ運用搭乗口」で、ボーイング737型機やエアバスA320・A321型機クラスの小型機は同時に2機、787などの中型機や大型機は1機駐機できる。
初日の19日は、定刻ベースでは51A搭乗口を午前6時20分に出発予定だった福岡行きNH239便(737-800、JA71AN)が最初の出発便だったが、出発が21分遅れの午前6時41分となり、50Aの岩国行きNH631便が先に出発した。
その後は午前7時15分定刻に52番からソラシドエア(SNJ/6J)の熊本行き6J11便(737-800、JA813X)、午前7時28分(定刻同25分)に50Bから関西行きNH93便(エアバスA320neo、JA214A)、午前7時35分に51Bから八丈島行きNH1891便(737-800、JA84AN)が出発。新設されたすべての搭乗口が朝のラッシュ時に使われた。
また、2タミに乗り入れるエア・ドゥ(ADO/HD)の運航便では、正午(定刻午前11時45分発)に出発した帯広行きHD65便が接続部を初めて使い、51A搭乗口から出発した。

羽田第2ターミナル本館とサテライトを結ぶ接続部=25年3月10日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire

羽田第2ターミナルの本館とサテライトを結ぶ接続部に設けられた50番搭乗口のPBB=25年3月10日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire

接続部供用開始後の羽田2タミのスポット(空ビル提供)
2004年12月1日に開業した本館と、2018年12月10日に供用開始となったサテライトは、これまで連絡バスに乗る必要があったが、接続部が完成したことで徒歩移動が可能になった。サテライトに3つある搭乗口は、これまで46番から48番が割り振られていたが、接続部がオープンした19日からは47番から49番に変わった。
第2ターミナルでもっとも北側にある保安検査場Aを起点に、もっとも遠い新47番搭乗口までは約10分で、距離にすると約700メートルになる。
接続部の供用開始で国内線の搭乗口が増えたことから、南側の66番から70番は国際線専用になった。
接続部搭乗口5カ所の初便(括弧内は定刻/実績)
50A 岩国行きNH631(06:40/06:39)
50B 関西行きNH93(07:25/07:28)
51A 福岡行きNH239(06:20/06:41)
51B 八丈島行きNH1891(07:30/07:35)
52 熊本行き6J11(07:15/07:15)
2タミ接続部
・羽田空港、2タミ本館とサテライト直結 3/19からバス不要、ANA国際線も拡充へ(25年3月10日)
・サテライト-2タミ本館直結でバス移動不要 写真特集・搭乗口増える羽田接続部(25年3月12日)
2タミのサテライト
・羽田空港、2タミ本館とサテライト接続へ 25年3月開業(22年8月4日)
・羽田空港、2タミのサテライト公開 ANA系12月から発着、吹き抜けで開放感演出(18年11月22日)
・開放感とゆったりした席で差別化 写真特集・羽田第2ターミナル サテライト(18年11月24日)
羽田の機能強化
・羽田空港、第1ターミナル北側サテライトが26年夏開業 初の木造・鉄骨ハイブリッド構造(24年5月7日)
・羽田空港、2タミ本館とサテライト接続工事 徒歩移動可に、25年春開業(23年4月4日)
・羽田空港、第1と第2ターミナル拡充 22年着工、エプロン改修も(20年12月10日)