官公庁, 機体 — 2025年2月11日 12:48 JST

国交省、SkyDriveに型式証明の適用基準発行

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 日本で「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸機)や、物流ドローンを開発するSkyDrive(スカイドライブ)は2月10日、開発中のeVTOL「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」について、国土交通省航空局(JCAB)から「型式証明の適用基準」が発行されたと発表した。同機の型式証明(TC)取得に向け、どのような耐空性や環境基準を満たす必要があるかを明確にしたもの。

国交省から型式証明の適用基準を取得したSkyDrive社のSD-05(同社提供)

 適用基準は、型式証明を取得する審査の前提となる技術要件を定めたもの。eVTOLのような新しいカテゴリーの機体では、従来の航空機と異なる技術が多く、汎用的な基準が存在しない。このため、型式証明を申請する前に、当局と開発メーカーが協議し、機体ごとに適用基準を策定する必要がある。

 SkyDrive社は、同社のeVTOLに適用する基準を「耐空性審査要領第II部(第61改正)」をベースに構築することでJCABと2022年3月に合意。バッテリーセルの監視機能や電動推進システムの安全対策といった、電動機を備えた機体特有の要件が含まれている。

 適用基準の発行により、SkyDrive社はJCABと合意したスケジュールに基づき、型式証明取得に向けた地上試験や飛行試験を本格化させる。また、日本での型式証明取得後、FAA(米国連邦航空局)からの認証取得も進めるという。

SkyDrive社が開発するSD-05(同社提供)

SkyDrive社の認証プロセス進捗状況(同社提供)

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