エアバス, エアライン, 機体 — 2023年12月8日 17:28 JST

キャセイ、A350F貨物機を6機発注 747F置き換え

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 エアバスは現地時間12月8日、香港のキャセイグループが次世代大型貨物機のA350Fを6機発注したと発表した。キャセイパシフィック航空(CPA/CX)の貨物部門キャセイカーゴが導入する。

キャセイが発注したA350Fのイメージ(エアバス提供)

 キャセイは経年機となったボーイング747-400F大型貨物機を、A350Fに置き換える。エンジンは英ロールス・ロイスのA350向け「Trent XWB(トレントXWB)」のうち、A350-1000が搭載するTrent XWB-97を採用した。

 747-400Fと比較した場合、燃料消費量とCO2(二酸化炭素)排出量を最大40%削減し、競合となるボーイングの次世代大型機777Xの貨物型777-8Fと比べ、少なくとも2割は効率的だという。また、2027年に発効するICAO(国際民間航空機関)のCO2排出基準をクリアする。

 A350Fは大型旅客機A350の貨物型で、2026年の就航を目指して開発が進められている。ペイロードは最大111トン、航続距離は8700キロメートル(4700海里)を計画し、全長70.8メートルは、標準型のA350-900の66.8メートルと、長胴型のA350-1000の73.79メートルの間の長さとなる。胴体の長さと容量は、業界標準のパレットや貨物コンテナに最適化したもので、機体後部左側に貨物ドアを設けた。

 キャセイが保有する旅客型のA350は47機で、A350-900を29機、A350-1000を18機保有。旅客機とパイロットのライセンスが共通であることから、環境面だけでなく運航コストの削減にもつなげる。

関連リンク
キャセイパシフィック航空
Airbus
The final A350F livery design revealed!(Airbus)

A350F
エアバス、A350Fのデザイン公表 2案組み合わせ作成、25年初飛行へ(23年6月23日)
エールフランスKLM、A350F貨物機4機発注 マーティンエアーが運航(23年1月27日)
シルクウェイ・ウエスト航空、A350F貨物機発注 27年受領(22年6月29日)
エールフランス、A350F貨物機4機発注 パリ拠点に運航(22年4月12日)
シンガポール航空、A350F貨物機を7機確定発注 25年から747更新(22年2月17日)
エティハド航空、A350F貨物機を7機発注へ(22年2月16日)
CMA CGMエアカーゴ、A350Fを4機発注(21年11月21日)
ALC、エアバス機111機発注へ A350F貨物機も(21年11月16日)
エアバス、A350貨物型開発へ 25年就航視野(21年7月31日)