エアライン — 2021年6月1日 23:39 JST

ピーチ、自社養成パイロット1期生が入社 国交省ライセンスに書き換えへ

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は6月1日、パイロットを目指す人を支援する制度「Peachパイロットチャレンジ制度 with AIRBUS」の1期生4人が海外での「前半訓練」を修了し、自社養成訓練生として入社したと発表した。前半訓練でEASA(欧州航空安全庁)のライセンスを取得しており、国土交通省航空局(JCAB)のライセンスに書き換える「後半訓練」を、1日から委託先の本田航空でスタートさせた。

ピーチに自社養成訓練生として入社した1期生の4人(同社提供)

 ピーチは2018年8月に同制度をスタート。同じくANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)のノウハウを生かしたプログラムで、エアバスと三井住友銀行(SMBC)が支援している。

 海外で実施する前半訓練は、2019年4月からニュージーランドとアイルランドで行い、EASAのライセンスを取得。1日からは国内で行う後半訓練に入り、JCABライセンスへの書き換えを目指す。ピーチによると、前半訓練中は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、スケジュールや訓練所の変更などがあったという。

 前半訓練の費用は自己負担だが、生活費などを支援するため「チャレンジ手当」を支給。SMBCが海外でのライセンス取得費用の支払いに利用できるサポートローンを用意した。

 後半訓練は、前半訓練を終えてピーチの採用試験に合格し、同社に入社した自社養成訓練生が対象となり、訓練費用は、ピーチが全額負担する。

 ピーチはこれまで、航空大学校や私立大学のパイロット養成課程を卒業し、他社でライセンスを取得した人を採用して、副操縦士を社内で養成してきた。同社はアジアNo.1のLCCの座を目指しており、路線網拡大に不可欠なパイロットを自社養成することで、パイロット不足に対応していく。

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