エアライン — 2018年8月24日 18:28 JST

ピーチ、パイロット育成制度の説明会開催

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は8月24日、パイロットを目指す人を支援する制度「Peachパイロットチャレンジ制度 with AIRBUS」の第1回説明会を、大阪市内で開いた。40人以上が参加し、1割程度が女性だった。

パイロットチャレンジ制度の説明会を開いたピーチ=18年8月24日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 チャレンジ制度はピーチのほか、ANAグループやエアバス、三井住友銀行(SMBC)が協力。パイロットのライセンス(免許)を保有していない人を対象に、訓練費用などをサポートする。費用は自己負担だが、約2年間の訓練期間前半は「チャレンジ手当」として毎月23万円支給し、SMBCがローンを用意する。後半の訓練費用はピーチが負担し、訓練生として給与を支給する。

 訓練前半は、日本で講義を受講後、ニュージーランドと英国で飛行訓練を受け、EASA(欧州航空安全局)のパイロットライセンスを取得する。

 訓練を終えて帰国後、ピーチの自社養成パイロット訓練生として入社を希望し、選考に合格すると、訓練後半で国土交通省航空局(JCAB)のライセンスへの書き換え訓練を受ける。JCABのライセンス取得後は、副操縦士への昇格訓練を受け、ピーチの副操縦士を目指す。

 ピーチによると、海外ではパイロット志望者が自己負担でライセンス取得を目指す際、航空会社が支援する制度が、大手(フルサービス航空会社)とLCCを問わずみられるという。

 今回のチャレンジ制度では、JCABのライセンスへの書き換えなどに必要な訓練費用をピーチが負担することで、国内の航空会社で必要なライセンスを所得する際のハードルを下げる狙いがある。

 24日の説明会ではプログラムの概要説明のほか、ピーチの現役パイロットがライセンス取得に向けた訓練時のエピソードなどを披露した。

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