エアライン, ボーイング, 官公庁, 機体 — 2020年11月19日 00:08 JST

FAA、737MAXの運航再開承認 納入再開も

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 FAA(米国連邦航空局)は現地時間11月18日、2度の墜落事故を起こしたボーイング737 MAXの飛行停止命令を解除し、運航再開を認めた。これにより、FAAの監督下にある航空会社は737 MAXによる商業運航の再開に向けた措置を講じることができ、ボーイングは顧客への引き渡しを再開できるようになる。

FAAが運航再開を承認した737 MAX=16年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 737 MAXの運航再開にあたり、FAAは復帰前に実施しなければならない設計変更を明記した「耐空性改善命令(AD)」を発行。パイロットの訓練要件も公表した。FAAは「MAXがすぐに空へ復帰できるわけではない」とし、737 MAXを運航する米国の航空会社に対してパイロットの訓練プログラムの改定を承認する必要があるとしている。

 ADには、改良版ソフトウェアのインストールやワイヤーセパレーションの変更完了、パイロットの訓練といった、737 MAXの運航再開前に満たさなければならない要件を明記した。

 737 MAXは737の発展型で、CFMインターナショナルの新型エンジン「LEAP-1B」を採用。翼端には新型ウイングレット「アドバンスト・テクノロジー・ウイングレット」を備え、客室内装はLED照明や大型の手荷物収納棚など、787と同等のものを取り入れた「ボーイング・スカイ・インテリア」を採用している。

 標準型は737-800の後継となる2016年1月に初飛行した737 MAX 8(1クラス189席)で、もっとも胴体が短い機体で737-700の後継機737 MAX 7(同172席)、従来型では胴体がもっとも長かった737-900ERの後継機737 MAX 9(同220席)があり、2019年11月には胴体長が最長となる737 MAX 10(同230席)がロールアウトした。

 FAAが飛行停止命令を出していたのは、737 MAX 8と9で、今回の承認により1年8カ月前の2019年3月13日に出したこの命令を解除した。

 737 MAXの事故はこれまでに2件発生している。2018年10月にインドネシアのライオン・エア(LNI/JT)のジャカルタ発パンカルピナン行きJT610便(737 MAX 8、登録記号PK-LQP)が、2019年3月にはエチオピア航空(ETH/ET)のアディスアベバ発ナイロビ行きET302便(737 MAX 8、ET-AVJ)が、それぞれ墜落。いずれも737 MAXで新たに採用した失速防止システム「MCAS: Maneuvering Characteristics Augmentation System(操縦特性向上システム)」が要因だった。

 日本国内では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が、737 MAX 8を最大30機発注する方針を示している。

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