空港 — 2020年7月6日 16:40 JST

伊丹空港、8月全面刷新へ 7月から後ろ倒し

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 伊丹空港を運営する関西エアポート(KAP)は7月6日、月内の全面開業を目指していた同空港のリニューアルについて、8月5日にグランドオープンすると発表した。当初、7月24日に開幕予定だった東京五輪前を計画していた。リニューアル後はスマートレーンを本格導入するほか、回遊性を重視した「ウォークスルー型」の商業エリアを搭乗口前に設ける。

ウォークスルー型エリアを導入するリニューアル後の伊丹空港北商業エリア(イメージ、KAP提供)

 リニューアル内容は、今年1月に発表したものから変更はない。

 伊丹空港の保安検査場は、全日本空輸(ANA/NH)が使用する南側と、日本航空(JAL/JL、9201)が使用する北側の2カ所に分かれている。現在の保安検査場は、従来型のレーンと試験導入しているスマートレーンが混在しており、改修後は従来型のレーンを廃止する。

 保安検査場通過後エリアに設ける商業エリアは、日本初導入となる「ウォークスルー型」を採用し、回遊性を高める。店舗は物販ゾーンと飲食ゾーンに分け、物販ゾーンを通過後に飲食ゾーンに入る。どちらも伊丹初出店の店舗をそろえることで、利用客の早めの保安検査場通過を促し、定時運航率の向上にもつなげる。

 伊丹空港の正式名称は大阪国際空港で、1939年1月17日に開港。2019年で、開港80周年を迎えた。現在のターミナルは大阪万博開幕を控えた1969年に開業し、リニューアル工事はKAPに運営権が移る直前の2016年2月に着工した。49年ぶりの刷新となった2018年4月には、これまで南北に分かれていた到着口を中央1カ所に集約した。リニューアルに伴いオープンした商業エリアには、世界初となる空港内ワイン醸造所を併設したレストランや、関西の有名店などが出店している。

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