エアライン — 2020年6月12日 09:46 JST

シンガポール航空、機内で”非接触”推進 乗客にマスク入り衛生キットも配布

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 シンガポール航空(SIA/SQ)は、ラウンジや機内でデジタル技術を活用した非接触サービスの提供に力を入れる。スマートフォンを個人用モニターのリモコンとして使える機内エンターテインメントシステム(IFE)や、モバイルアプリによるデジタルオーダーなどを進めている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を機に航空会社に求められる衛生基準が厳しくなる中、安全面での取り組みに加えてデジタル技術を使った新しい旅のあり方を模索する。

機内の非接触サービス化を強化しているシンガポール航空(同社提供)

 同社は新型コロナを受け、衛生管理基準を強化。機内はフライト前に窓やテーブル、個人用モニター、化粧室、ギャレー(厨房設備)などを消毒。ラバトリー(化粧室)をフライト前に紫外線で殺菌することも検討している。乗務員はマスクを着用し、必要に応じてゴーグルや手袋も身に着ける。6月8日からは、乗客向けにマスク、ウェットティッシュ、消毒剤の入った衛生キットを配布している。

 飲食サービスも大幅に見直す。ラウンジではビュッフェ形式に代わりアラカルト形式のメニューとした。機内食も東南アジア域内と中国行きのフライトでは中止し、代わりにスナックを提供している。長距離路線では、通常は複数回のテーブルサービスを行うファーストクラスとビジネスクラスも、一つのトレイで食事を提供する。今後数カ月以内に、ラウンジでのデジタルオーダーや機内食のデジタルメニューの導入を計画しているという。また、テーブルサービスの再開のあり方を、シンガポール当局と協議していく。

 安全面での取り組み強化に加え、デジタル技術の活用も進める。同社は世界初の取り組みとして、IFE「クリスワールド」の画面をスマートフォンなどからリモート操作できるようにしている。機内モニターに触れずに映画などを楽しめるもので、2016年に就航したエアバスA350-900型機から採用している。チェックイン時に搭乗券や手荷物タグを非接触で印刷できる仕組みの開発にも取り組んでいる。また、新聞や雑誌、座席ポケット内の冊子は撤去し、モバイルアプリから150以上の媒体を閲覧可能にした。

 シンガポール航空のゴー・チュン・ポンCEO(最高経営責任者)は「お客の健康と安全を守るために必要な措置を講じていく。また顧客満足度を向上させ、安全・衛生への取り組みを支援するため、さまざまな新しいデジタルソリューションにも取り組んでいく」と述べた。

関連リンク
シンガポール航空

シンガポール航空の新型コロナウイルス対応
シンガポール航空、マイルで医療関係者など支援 10万人分の食品(20年6月10日)
シンガポール航空、7800億円規模の資金調達 新株予約権や新たな融資枠設定(20年6月9日)
シンガポール航空、関空再開へ 週1往復、成田は週3往復(20年6月2日)
シンガポール航空、20年3月期最終赤字159億円 4-6月は旅客需要96%減(20年5月15日)
シンガポール航空、旅客機で貨物専用便 成田など11路線、客室への搭載も(20年4月27日)
シンガポール航空、CA有志が病院で「ケア・アンバサダー」(20年4月27日)
シルクエアー、広島-シンガポール運休 3月26日に最終便(20年3月3日)
シンガポール航空、日本6路線230便欠航 羽田は138便に拡大(20年2月26日)
シンガポール航空、成田・羽田5月まで減便 感染拡大、全世界で688便影響(20年2月19日)

シンガポール航空のA350
シンガポール航空のA350、羽田就航 定期便で初飛来(16年12月14日)
シンガポール航空のA350、羽田就航 定期便で初飛来(16年12月14日)