エアライン, ボーイング, 機体 — 2020年5月7日 18:30 JST

ヴァージン、747全機退役 A350-1000に置き換え

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ヴァージン アトランティック航空(VIR/VS)は、「ジャンボ」の愛称で親しまれるボーイング747-400型機について、現地時間5月5日に保有する7機すべてを退役させた。今後は後継機材のエアバスA350-1000型機の導入を進め、二酸化炭素(CO2)排出量などの軽減を図る。

全機退役したヴァージン アトランティック航空の747-400(同社提供)

 同社の747は3クラス455席で、ビジネス45席、プレミアムエコノミー38席、エコノミー225席。アッパーデッキ(2階席)の前方はプレミアムエコノミー、後方はエコノミーを配置し、メインデッキ(1階席)にはビジネスを含めた3クラスを配置している。

 後継機材となるA350-1000は、3クラス335席(ビジネス44席、プレミアムエコノミー56席、エコノミー235席)を設定。2021年までに12機導入する計画で、初号機(登録記号G-VLUX)を2019年8月に受領している。

 ヴァージンによると、エンジンを2基搭載する双発機のA350-1000と4発機の747-400と比べた場合、CO2排出量を30%、騒音の範囲を52%抑えられるという。

 747-400は、燃油費の高騰や飛行機の技術的な進歩により、世界的に退役が進んでいる。日本では、全日本空輸(ANA/NH)が2014年3月31日に運航した那覇発羽田行きNH126便を最後に、旅客型が全機退役。初代政府専用機「B-747-400」も2019年3月末に退役した。現在日本国内で運航されている747は、日本貨物航空(NCA/KZ)の747-8F貨物機のみとなる。

関連リンク
Virgin Atlantic

新型コロナウイルス影響で人員削減
ヴァージン、3000人超削減へ 新型コロナ影響、ヒースロー集約でコスト軽減(20年5月7日)

ヴァージンのA350-1000
ヴァージン アトランティック航空、A350-1000初号機受領 9月就航(19年8月13日)
ヴァージン アトランティック航空のA350-1000、初飛行 今夏受領へ(19年6月7日)
A350-1000、初の長距離飛行 12時間、ヴァージンCAらと(17年5月15日)
ヴァージン、A350-1000発注 747とA340後継、19年初受領(16年7月12日)

現役で活躍する747-400
ブリティッシュエアの747、合併時デザイン 復刻塗装4機そろう(19年3月25日)
ブリティッシュエアの747、80年代塗装復刻 ランドーデザイン機就航(19年3月11日)
BOAC塗装の747、ヒースロー到着 ブリティッシュエアが復刻(19年2月19日)

退役した旧政府専用機
旧政府専用機B-747初号機が離日 旅客型ジャンボ姿消す(19年6月28日)
旧政府専用機B-747、2号機が離日(19年6月19日)
旧政府専用機、2機落札 エコネコル、機体リサイクル事業進出へ(19年5月17日)
地球365周で退役 写真特集・政府専用機B-747-400(19年3月31日)