エアライン, 解説・コラム — 2020年1月31日 16:55 JST

ANA、シンガポール航空と提携 共同事業21年開始、ATI申請へ

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 全日本空輸(ANA/NH)とシンガポール航空(SIA/SQ)は1月31日、戦略的包括提携契約を締結した。2021年10月31日開始の冬ダイヤから、日本とシンガポール、豪州、インド、インドネシア、マレーシアの6カ国を対象とした共同事業(JV)開始を目指し、独占禁止法適用除外(ATI)の認可に向けた申請準備を進める。

都内で開いた提携会見でモデルプレーンを交換するANAの平子裕志社長(右)とシンガポール航空のゴー・チュンポンCEO=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
豪州・インドの訪日需要獲得へ
平子社長「機は熟した」

豪州・インドの訪日需要獲得へ

都内で会見するANAの平子社長=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAとシンガポール航空は、同じ航空連合「スターアライアンス」に加盟。2004年から双方の運航便に便名を付与するコードシェア(共同運航)を実施しているが、JVが認可されると運航スケジュールや運賃、販売戦略などを両社が協議して調整できるようになり、同一企業のように踏み込んだ連携が可能になるため、利用者の利便性向上が見込める。

 ANAの平子裕志社長は、「もっとも成長が期待できるのがアジア・オセアニア地域で、JVが実現すると最短時間で乗り継げるようになる」と述べた。シンガポール航空のゴー・チュンポンCEO(最高経営責任者)は、「素晴らしいマッチングで、非常にパーフェクトなつながりだ」と、JVの意義を強調した。

 今回新たに加わる豪州など4地域でのコードシェアや、それに伴う売上の積み増しについて、平子社長は「新しいコードシェア路線はこれから検討し、収入算定していく」と述べるに留めた。一方で、「シンガポール航空は豪州とインドの就航地が多く、たくさんの都市からシンガポール経由でお客様を日本へ運べる」と語った。

平子社長「機は熟した」

都内で会見するシンガポール航空のチュンポンCEO(左)とANAの平子社長=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAは今月17日に、ヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)と包括連携契約を締結。チュンポンCEOは、「シンガポール航空はヴァージン・オーストラリアの株をかなり保有しており、私たちも提携を支持している。提携はパートナーの能力を伸ばすものであるべきだ」と、豪州での連携を指示した。

 今回の提携について、平子社長は「シンガポール航空にはANAのパートナーになって欲しいという気持ちがあり、去年、おととしくらいから協議を進め、機は熟した。北米や欧州は航空会社がどんどん集約されているが、アジアはまだまだ多くの航空会社がある。先進的にエリアを引っ張っていけることを考え、そのパートナーがシンガポール航空だ」と、航空会社の集約が進んでいないアジアで、先手を打っていく考えを示した。

 ANAは、アジア-北中南米間でユナイテッド航空(UAL/UA)と、日本-欧州間でルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)グループとJVを展開。シンガポール航空とのJVは3番目で、ANAにとってアジア・オセアニア域内では初のJVになる。

契約書を手に握手を交わすANAの平子社長(中央右)とシンガポール航空のチュンポンCEO=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

都内で会見を終えたシンガポール航空のチュンポンCEO(中央左)とANAの平子社長=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

モデルプレーンを手にするANAとシンガポール航空の客室乗務員=20年1月31日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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