エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2018年10月13日 06:02 JST

シンガポール航空、19時間の世界最長NY便再開 A350-900ULR投入

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 シンガポール航空(SIA/SQ)は、シンガポールとニューヨーク対岸のニュージャージー州ニューアークを結ぶ世界最長路線の運航を現地時間10月11日から始めた。飛行時間は約19時間で、エアバスA350 XWBの超長距離型となるA350-900ULR(Ultra-Long Range)を投入している。

シンガポール航空のA350-900ULR(同社提供)

—記事の概要—
18時間45分の直行便
エコノミーなし

18時間45分の直行便

シンガポール航空のA350-900ULRのビジネスクラス(同社提供)

 初便のニューアーク行きSQ22便(A350-900ULR、登録番号9V-SGB)は、シンガポールのチャンギ国際空港第3ターミナルを11日午後11時37分(日本時間12日午前0時37分)に出発。定刻より31分早い12日午前5時29分(同12日午後6時29分)にニューアーク・リバティー国際空港へ到着した。

 折り返しのシンガポール行きSQ21便は、12日午前10時48分(同12日午後11時48分)にニューアークを出発。シンガポールへは13日午後4時33分(同13日午後5時33分)に到着する見込み。

 飛行距離は1万6700キロ、定刻の所要時間は18時間45分で、商業路線では世界最長となった。当初は週3往復で、シンガポール発は月曜と木曜、土曜。18日からは毎日運航する。

エコノミーなし

シンガポール航空のA350-900ULRのプレミアムエコノミークラス(同社提供)

 A350-900ULRは、A350-900の航続距離を伸ばした機体で、燃料システムや翼端のウイングレットを改良し、燃料タンクを追加。最大離陸重量(MTOW)は280トンに増加し、航続距離を最長9700海里(約1万7964キロ)または20時間に伸ばした。燃料タンクの容量は、A350-900より2万4000リットル多い16万5000リットルで、世界最長の直行便となるシンガポール-ニューアーク線を運航できる。

 シンガポール航空はA350-900を67機発注済み。うち7機がA350-900ULRで、2015年10月に発注してローンチカスタマーとなった。座席数は2クラス161席で、ビジネス67席とプレミアムエコノミー94席となっており、エコノミーの設定はない。初号機(9V-SGA)は9月に受領した。

 A350-900の初号機(9V-SMA)は2016年3月に受領し、同年5月に初便が就航。日本路線には、同年12月13日から羽田空港へ乗り入れている。座席数は3クラス253席で、ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミークラス24席、エコノミークラス187席。ビジネスは中央部にオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)がなく、開放的な客室が広がる。

 2004年から2013年まで、シンガポール航空はA340-500でシンガポールからロサンゼルスと、ニューヨークの玄関口のひとつであるニューアークへの直行便を運航。同機を手放したことで運休していた。ニューアーク線は約5年ぶりの再就航となった。

 A350-900ULRの導入により、シンガポール-ロサンゼルス線も11月2日から再開。既存のサンフランシスコ線にも投入を計画している。

運航スケジュール(10月11日から17日まで)
SQ22 シンガポール(23:35)→ニューアーク(翌日06:00)運航日:月木土
SQ21 ニューアーク(10:45)→シンガポール(翌日17:30)運航日:火金日

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